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林経新聞 紙面から

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◆  12月24日付 

   粘り強く売り、結果まずまず〜東海相互・西部「年末謝恩市」1.5億円

1224  東海木材相互・西部市場(愛知県飛島村木場、鈴木善一朗市場長)は19日、「年末謝恩市」を製品7170立方メートル(外材除く)の出品量で開いた。233社の実買い上げにより国産材が1600立方メートル(建材・銘木除く)、外材が700立方メートル買われ、売り上げは前年を6%下回る1億5000万円だった。平均単価は国産材が立方メートル当たり5万9000円、外材は6万5000円、来場者は117社。
 来場者が多くにぎやかな市となったが、買気は薄く、年末のあいさつで来場した買方が多い雰囲気だった。すでに大半の業者は年内の手当てを終えているとみられる。
 そこで問屋は珍しい樹種の盤や神代スギなど銘木や珍品を前面に出して立ち会い者を引き留め、粘り強い営業トークで売っていく作戦を展開。進行は遅かったが、売り上げは徐々に増えていった。
 売上高は前年比で若干減少したが、前年12月は比較的好調だったことから、堅調な結果といえる。
 相場は保合。ただ、ヒノキ製品は強気配があり、今後の入荷次第で品薄高となる可能性が出ている。
 2019年の「初市」は1月8日。

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◆  12月20日付 

   家具向け手当ても慎重に〜岐阜銘協「大謝恩市」、原木出品量が伸び悩む

1220  岐阜県銘木協同組合(岐阜市茶屋新田、吉田芳治理事長)は14〜15日、「大謝恩特別市」を開いた。  出品は製品が2875口と前年実績を上回ったものの、原木は517口と伸び悩み、出材期にもかかわらず原木の出材不足を痛感させた。参加者は260人だった。  製品の出品は確保されたものの、トチ、ウォールナット板類などこれまでの人気商材の手当てが緩やかで価格は伸びなかった。原木も品薄ながら、製品市況を反映して必要な材だけを手当てする姿勢が強く、売上高は製品5870万円、原木3230万円、計9100万円と、前年実積を下回った。  製品ではこれまで人気だった家具用板類の手当てが慎重になっている。流通で荷余り感があり、回復には時間が必要とみられる。ただ良材不足が続いており、元落ちとなっても相場の大きな下げはみられない。  板類では4メートルトチ58万円、2メートルウォールナット20万円、3メートルクリ20万円、10メートルブビンガ70万円などが高値。  ケヤキは6メートル盤が82万円、5メートル板が20万円など良材には高値がついた一方で、元落ちも目立った。このほかでは屋久スギ2メートル板が20万円などだった。  原木は出品量が少なく先行きも不透明とあって手当ては慎重。セリの盛り上がりも欠いた=写真。価格はトチが立方メートル当たり27万円(4・4メートル×70センチ)、本代で80万円(3立方メートル)、ウダイカンバが立方メートル当たり35万円(2・4メートル×64センチ)、カヤ本代170万円(4・966立方メートル)などが目立った。

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◆  12月17日付 

   木材販売は厳しさ続くも不動産事業で増収増益〜大阪木材相互が決算発表

 椛蜊纐リ材相互市場(大阪市港区福崎、花尻忠夫社長)は6日午後5時から、第94期の連結業績を大阪・心斎橋の美濃吉で公表した。それによると営業利益は4億5563万円で前期比2・2倍増、経常利益も2・4倍増の5億2233万円と大幅な増収となった。不動産事業部の収益物件の売却(西宮市塚口「さんさんタウン」2〜3号館、ともに区分所有)が寄与した。
 部門別の販売額は、市場事業が19億7601万円(販売量3万6828立方メートル)で前期比5・1%増、不動産事業が25億4798万円、69・3%増、卸売事業は7億5590万円、4・5%減で、卸売事業の営業利益は3263万円、27・5%減。
 同期中の不動産投資は東京・秋葉原の「秋葉原ビル」(土地・建物込み)を22億円で取得。また市場拡大が有望視される全国展開のトランクルームファンド・エリアリンク鰍ノ4億円の投資を行った。

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◆  12月13日付 

   木材利用、自然災害で原木出材に遅れ〜中部原木流通協議会、合板用増・単価上昇

1213  中部地区広域原木流通協議会(鈴木和雄会長)の今年度2回目の協議会が5日、名古屋市東区東桜の愛知県文化情報センターで開かれた=写真。同協議会は中部森林管理局、中部地区の行政関係者、森林組合、県木連、木材・木質建材メーカー、合板工場、木材流通関係者、学識経験者で構成され、国産材の安定供給体制の構築に向けた協議を重ねている。
 冒頭、林野庁木材産業課の牛尾光課長補佐が「今年の製材向け国産材丸太の入荷量は昨年並みの水準。合板向けは増加傾向にあり、単価は全般に上昇傾向」と報告した。
 各県の素材生産状況は、愛知県と北陸地方で2月の豪雪、夏の豪雨、9月の台風など災害の影響が残って遅れがあると報告された。また需給状況は、建築用A材が不足気味で、合板用とバイオマス発電用は増加傾向にあるとした。
 会員企業の報告では西垣林業竃L田工場が災害の影響などで10月まで原木の入荷が非常に少なく、11月に多少改善したが、まだ不足していると報告。岐阜県の長良川木材事業協同組合は地元の森林組合の原木供給が順調で、台風の影響が出る前に在庫していたことで入出荷量とも前年を上回ったとした。

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◆  12月6日付 

   全国から3000点集荷、活況〜大阪銘協「優良銘木展」、ケヤキ盤など好値で手当て

1206  大阪銘木協同組合(大阪府摂津市、塩野孝理事長)の「組合創立71周年記念優良銘木展示大会」が11月21〜22日に開かれた。大阪府、摂津市の後援を受け、全国から約3000点の優良銘木が集荷・出品された。
 即売会の前日に行われた審査では12点の入賞が決まった。即売には延べ300人が立ち会い、大阪府知事賞のスギ床天板、ケヤキ盤などが好値でさばかれるなど活況だった。
 人気の高い盤類ではケヤキの幅広厚板、割材、ウォールナットの長尺材、タモ、トチ、クリなど雑木系、黒柿、マンゴーウッドなど多樹種の約1700点が出品されてにぎわったが、好調を維持してきたウォールナット材に一服感が出始めた。
 製品では、杢天井板からスギ長尺広厚板、ヒノキ長尺厚板、北山産絞丸太、吉野産磨丸太など1300点が出品され、良材が手当てされた。
 天井板関係では秋田、高知の二大産地から出品された源平・杢・柾天井・床天井が活発な手当てを受け、屋久スギ腰板とともに完売した。
 針立、針倒浜では、スギ、ツガ、神代スギ、ヒノキ、カラマツなどが出品されたが、どの樹種も厳しい選別買いで元落ちも多かった。
 大阪府知事賞と摂津市長賞の受賞材は次のとおり。
【大阪府知事賞】スギ床天井板 瀬川銘木梶、ケヤキ盤 渇ス月屋銘木店▽同 樺キ堀銘木
【摂津市長賞】ウォールナット厚板 岩田木材梶、ケヤキ厚板 マルタ製材所▽神代スギ杢天井板 元田銘木店

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◆  12月3日付 

   木材利用、着実に広がる〜利用推進協「全国会議」、地域材利用で「街おこし」も

1203  木材利用推進中央協議会(鈴木和雄会長)が主催する、2018年度木材利用推進「全国会議」が11月28日午後1時から、東京・新木場の木材会館7階ホールで開かれ、関係者が多数参加した。冒頭、鈴木会長は「毎年開催している木材優良施設コンクールでは、今回から内閣総理大臣賞が新設され、前年の1・5倍の応募があった。レベルの高い作品が多く、建築現場での木材利用の増加と木材への期待の高さが感じられた。引き続き木材利用拡大に向けた運動を行っていきたい」と述べた=写真。
 来賓で出席した林野庁木材利用課の長野麻子課長、国土交通省木造住宅推進振興室の成田潤室長があいさつした後、公共建築物・街づくりなどの木材推進の状況や、各種施策とその現状について林野庁、国土交通賞、文部科学省の担当官が説明し、木造建築物が着実に増加していることなどを報告した。
 また取り組み事例として高知県檮原町(ゆすはらちょう)の前町長の矢野富夫氏が「木とともに生きる檮原人物語〜考え方を変えよう」をテーマに、自然を武器にした「街おこし」の成果を1時間にわたって報告。
 同氏は地域材を利用して施設の木造化と内装木質化を徹底し、エネルギーの自立、住宅・子育て支援を続けた結果、高齢化と人口減が進んでいた地域が活性化し、子育て世代の定住を拡大することができたと熱く語り、参加者に感銘を与えた。

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◆  11月29日付 

   高級居住空間を演出〜イクタ、星ヶ丘ショールームをお披露目

1129  フローリングの潟Cクタ(愛知県瀬戸市、石川芳文社長)は21〜22日、このほど開設した星ヶ丘ショールーム(名古屋市千種区)のお披露目会を開いた=写真。
 同ショールームは床面積約120平方メートルと東京・青山など全国に4カ所ある同社のショールームで最も広い。「床がインテリアを変える」をコンセプトに同社の高級床材と壁材を使ったリビングとダイニングを設置し、イタリア製高級家具や漆喰壁、人造大理石などさまざまなインテリアを組み合わせて趣向の異なる高級な居住空間をつくり出している。
 見学は予約制。開場は午前10時から午後5時。定休日は水・日曜日、祝日。

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◆  11月26日付 

   ヒノキ大径材の人気続く〜東海相互・大口「全市連全優展」、素材単価が10万円に迫る

1126  東海木材相互・大口市場(愛知県大口町河北、小森淳史市場長)は16日、「全市連主催全国優良木材展示会」を素材2900立方メートル、「製品特市」を製品6000立方メートルの出品量で開いた。売り上げは素材2億3600万円、製品8900万円、総額は前年を3%上回る3億2500万円、平均単価は素材が立方メートル当たり9万5300円、製品が7万6100円、買い上げ者は265社だった。
 素材市はヒノキ大径材が依然人気で、太く通直な材は高額で良く売れた。半面、スギの大径材は売りづらく、単価は伸びなかった。スギ大径材の不振は同市場だけでなく全国的なものになっている。
 樹種別の売上比率はヒノキが8割で、スギは2割に届かなかった。

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◆  11月22日付 

   一般製材品利用して新社屋建設〜東海相互・大口市場、構造見学会に多数参加

1122  鞄穴C木材相互市場(名古屋市熱田区花表町、鈴木和雄社長)、鞄穴Cプレカット(愛知県飛島村木場、石井保治社長)は19日と21日、東海木材相互・大口市場(愛知県大口町河北、小森淳史市場長)の新事務所・浜問屋棟新築工事現場=写真=の構造見学会を開いた。
 今回の構造見学会は同工事に採用した「拡張樹脂アンカー工法」の樹脂注入と仮組みを中心に紹介するもので、建築士や行政関係者らが多数訪れた。
 躯体が組まれている様子を見学したほか、同工法を開発した木構造システム梶i大分県日田市、矢原勇社長)の矢原崇充営業部長による説明会も行われた。
 新社屋は木造2階建て、延べ床面積は本社棟、浜問屋棟の合計で約500坪。構造材は愛知県産ヒノキの機械等級JAS認定材を使用し、ボルトと樹脂で木材同士を堅固に結合する「拡張樹脂アンカー工法」と、トラス部の結合に木材同士をピンで縫い付ける「ウッドファスナー工法」を採用した。これら工法は大断面集成材を使わず、すべて一般製材品が使用できることが特徴。

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◆  11月19日付 

   大ケヤキの枝立方メートル当たり30万円で完売〜平野木材の広葉樹市で

1119  平野木材梶i岐阜県各務原市、平野健一社長)は13日、広葉樹市を開催。午前7時から丁物・製品・半製品、午後1時から原木のセリを行った。  先日、滋賀県米原市八坂神社の大ケヤキ(長さ4メートル、幹回り6メートル、直径2メートル)が入荷し、今回は枝のみを販売。元玉は入口近くの土場に展示され注目を集めた。
 大ケヤキの効果もあって多数の買方が来場し、セリはにぎわいをみせた。ただ、10月の周年市が非常に好結果だった反動が出て、買方の姿勢には慎重さもみられた。
 土場の製品市はサペリ盤2メートル×70×6センチが3〜5万円、同サイズのブラックウォールナット盤が4〜6万円、ケヤキ盤が4万円前後と単価は全般に弱保合で推移。原木市も全般に慎重な手当てだったが、大ケヤキの枝には多数の声が上がり、単価も競り上がるなど盛り上がりをみせた。
 大ケヤキの枝は2・4メートル×82センチ=写真=の立方メートル当たり30万円をはじめ、ほぼ全部が30万円前後で売れた。また形が不規則で立方メートル当たりの単価が出しにくい枝は本代で80万円の値が付いた。

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◆  11月15日付 

   セリ活発、単価上昇〜木原造林など主催「優良材特別市」出品減で売上げ下回る

1115  木原造林梶i本社東京都新宿区、岩本嘉四郎社長)は9日、「第32回木原造林優良材特別市」を、松阪木材鰍ニ中川林業鰍ニの共催により、三重県松阪市のウッドピア市売協同組合(村林稔理事長)土場を会場に開催した。出品量は5320立方メートルで、売り上げは前年比12%減の1億7000万円、平均単価は立方メートル当たり3万2000円、来場者は300人だった。
 開市前の式典で岩本社長は「今年は災害が多く集材に苦労したが、努力の甲斐あって良材がそろった」とPRし、好値での全量買い上げを促した。
 悪天候などが影響して来場者は少なかったが、全国的な丸太の品薄傾向から買方の手当て意欲はおう盛。高額材は少なかったが、一般材が全般に高値でセリ落とされ、売れ行きは良好だった。売り上げが前年実績を下回ったのは出品量が減少したためで、平均単価は1000円上昇した。

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◆  11月12日付 

   都市部での利用促進へ〜政令指定都市木材利用議連が勉強開く

 政令指定都市木材利用促進議員連盟(高野伸生会長=大阪市会議員)の勉強会が5日、相模原市南区の小田急ホテルセンチュリー相模大野で、約90人が参加して開かれた。司会を横山正夫幹事長(横浜市議)が務め、高野会長の開会の辞=写真、津田潮氏(木材団体代表、大阪府木材連合会会長)のあいさつの後、牧元幸司林野庁長官が「都市部における木材利用の拡大に向けて」と題して講演した。
 牧元長官は「林業成長産業化の兆しがいろいろな分野でみられている。しかし、わが国の林業・木材産業の競争力の強化はなお緊急の課題。この中でも森林の経営管理、集積、集約化については『森林経営管理法』が成立し来年4月に施行される。また18年度税制改定大網で『森林環境税』、『森林環境贈与税』(ともに仮称)の創設が明記され、地方の森林整備などの財源ができた。国産材の需要創出・拡大への追い風にもなると思う。特にCLTや耐火木質建材の開発・普及により、公共建築物などで需要拡大が期待できる。また木質バイオマスの利用拡大や中国・韓国向けの輸出拡大が着実に進んでいる」と述べた。さらに都市部における木材利用や東京オリンピックを契機とした木材推進の事例を挙げ、業界は大きなチャンスを迎えているとした。
 続いて@横浜市の公共建築物の木材利用の方針と取り組み(鵜沢聡明建築局公共建築部担当部長、高橋衛営繕企画課)、A高知県の木材利用の取り組み(野村智明堺市議員)―に関する発表があった。

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◆  11月8日付 

   台風の影響残り出品減〜東海林材「秋季市」、手当て良好で品薄高に

1108  鞄穴C林材市場(愛知県豊橋市野田町、小杉弘夫社長)は2日、「秋季市」を同社の中間土場「ログステーション鳳来」(新城市富栄)で、地元三河産材をはじめとする約700立方メートル(システム販売を含む)の出品量により開催した。
 奥三河は9月に襲来した台風で大きな被害を受け、まだ通行できない林道や町道が多く、材の搬出作業に影響が出ている。同社も集材に苦労し、今回の出品量は目標を大きく下回った。
 出品量が少ないだけに来場者の手当て意欲は良好で、典型的な品薄高の展開となった。高額材は出なかったが全般に好値で、元落ちもなく完売した。
 主な出来値はヒノキが4メートル×44センチの立方メートル当たり8万円を筆頭に尺上の良材が5〜6万円、中目の良材が2〜3万円、並材が1万6000〜2万円。
 スギは量が少なく品薄高で尺上良材が3〜4万円、4メートル中目が1万5000〜1万8000円、並材が1万3000円前後だった。

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◆  11月5日付 

   名古屋西部木材港50周年を祝う〜木産協主催、「共存」テーマに発展めざす

1105  名古屋西部木材港の開港50周年を記念した祝賀会が10月29日、名古屋市中村区のキャッスルプラザで、約300人の関係者が参加して行われた。主催は名古屋港木材産業協同組合(木産協、嶺木昌行理事長)と記念事業実行委員会(西垣洋一実行委員長)。
 会では最初に50年の歴史をまとめたスライド写真が披露された。
 続いてあいさつに立った嶺木理事長=写真=は「1968年(昭和43年)に先人の夢を実現して開港した西部木材港は、東洋一の木材港と期待された。しかし、その後のデフレ経済によって厳しい時代を迎え、当組合員もピークの200社から現在は68社と3分の1に縮小。デフレが今後も続くと予想されるが、新しい希望もある。循環型社会にふさわしい木材の復興復権だ。50周年を契機に、共存をテーマに再生資源である木材を生かし、平和産業としての木材産業を発展させよう」と呼び掛けた。
 続いて西部木材港の発展に貢献した地元公共団体の飛島村と弥富市、および木産協元理事長の笠木和雄氏、鈴木和雄氏、元事務局長の後藤啓一氏に対して感謝状が贈呈された。

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◆  11月1日付 

   「問屋まつり」模様ながめ〜西垣林業・名古屋、単価上がらず売上げ前年下回る

1101  西垣林業・名古屋市場(名古屋市瑞穂区、中村智幸市売部長)は10月24日、「第31回問屋まつり」を開いた。150社の買い上げにより売り上げは3億2000万円、平均単価は立方メートル当たり8万8000円だった。
 午後の部の前に西垣貴文専務取締役があいさつし「多様な材を安定的に供給するという市場の使命を果たしていく」と述べた。
 商況は全般に厳しかった。今回の売り上げは前年を大幅に上回ったが、計上のタイミングにずれがあるためで「実際のところは前年実績をやや下回っている」(中村市売部長)。来場者数も85人と前年を30人下回った。
 出品材は各浜問屋がニーズを考え、セリはスギ、ヒノキの役物を主体に、特設会場では主に広葉樹、銘木類をそれぞれ出品した。買方の姿勢は模様眺めで売りづらかったが、粘り強く商談を重ねて売っていく展開だった。
 相場は横ばい。品薄アイテムもあるが、切迫感がないため単価は上がらない。今後は原木不足から製品が品薄となる可能性もあるため安売りをするわけにいかず、保合を堅持している。

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◆  10月29日付 

   木造・木質化の流れ広げよう〜木材産業振興大会、広島で開催、750人が参集

 森林総合研究所・関西支所(大平辰朗所長)と近畿中国森林管理局(高野浩文局長)は19日、「広葉樹林はお宝になるか?〜有効活用の可能性を探る」をテーマにした公開講演会をJR京都駅八条口前の龍谷大学響都ホール校友会館で開催。関係者ら約260人が出席し、熱心に聴講した。
 冒頭、主催者を代表して大平所長は「われわれの周りには多種多様な森林があり、そこから伐採される木材はいろいろな用途に使われている。スギ、ヒノキは主に建材用だが、コナラなどの広葉樹はチップや薪炭材へ少量が利用される程度で、資源の有効活用には程遠い。貴重な広葉樹林が放置されている。今日は効果的な広葉樹の利用を見据えたさまざまな研究・事業に焦点を当てる。効果的な利用につながる機会になれば」とあいさつした。
 第1部では「広葉樹の遺伝資源としての重要性と保全」をテーマに、筑波大学生命環境系の津村義彦教授が講演した。同教授は「広葉樹は用材目的による積極的な植林・育林活動は行われていない。これら資源は薪炭材、シイタケのほだ木、家具材への利用程度。広葉樹の自給率は10%と低い。広葉樹の中でミズナラやコナラは大きく分けて、中部山岳を境に北、南と2つの遺伝的系統が存在する。また、ブナは日本海側、太平洋側、西日本と3つの遺伝的系統が存在する。樹種ごとに遺伝的地域性は異なるが、ほとんどの樹種は日本列島の分布域では、2〜3区分程度の遺伝的地域がある。広葉樹林の持続的な利用に向けて、こうした遺伝的地域を乱さずに植林活動を行っていくべき」と述べた。

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◆  10月25日付 

   木造・木質化の流れ広げよう〜木材産業振興大会、広島で開催、750人が参集

1025  一般社団法人全国木材組合連合会(全木連、鈴木和雄会長)、全国木材協同組合連合会(全木協連、松原正和会長)は18日午後1時から、「第53回全国木材産業振興大会」を広島市中区の広島国際会議場フェニックスホールで開いた。同大会は全木連創立65周年を記念して「木をつなぐ〜神々の時代から、現在そして未来へ」をテーマに、全木連中国支部が担当して開催された。当日は全国の木材業者など約750人が参集した。
 式典で歓迎のあいさつに立った菅野康則広島県木連会長は「広島県は全国有数のマツの産地として知られ、南洋材、北米材を中心とする湾岸製材の拠点となっている。国産材製材、合板、集成材、CLTなど幅広い木材需要がある当地で大会を開くことが、森林の循環利用と木材利用促進の契機となることを期待する」と述べた。
 次いで大会会長の鈴木会長は「森林資源は着実に成熟し、利用期を迎えている。『伐って、使って、植えて、育てる』をスローガンとして木材需要の拡大に取り組んできたが、特に最近は都市部での木造・木質化の動きが盛んだ。『ウッドファースト社会』に向け、森林・林業関係者との取り組みを強めながら、公共施設の木造化の流れを民間にも広げていこう」と呼び掛けた=写真。

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◆  10月22日付 

   満42周年市、好値で完売〜平野木材、原木の随時販売が好評

1022  平野木材梶i岐阜県各務原市須衛町、平野健一社長)は15日、広葉樹市「満42周年記念市」を開催。午前7時から丁物・半製品、午後1時から原木のセリを行った。
 同社は1976年に岐阜市内より現在の岐阜木材団地(各務原市)へ移転し、今年42周年を迎えた。元々はケヤキ専門の市場だったが、現在では多種多様な樹種を扱う業態に転換している。
 全国や海外からも多数の買方が来場し、周年市らしいにぎわいとなった。買方の手当て意欲はおう盛で、製品のセリは元落ちも少なく、高額材が多く出て盛り上がった。
 主な製品の出来値はトチ盤が杢のある2・2メートル×80×7センチに51万円が付いたのをはじめ良材は20〜30万円、一般材が7万円前後、ケヤキ盤が15〜17万円、主流が8万円前後、スギの6メートル×110×2センチの板はひと山代55万円で売れた。
 外材はブラックウォールナット2・5メートル×93×8センチに30万円、ウエンジ盤5・5メートル×120×8・5センチに35万円、ブビンガ盤の4・2メートル×80×8センチに38万円など、良材は高値で売れた。
 原木は今月から新材と特殊材は市でのセリ売り、一般材と外材は随時販売と販売形式が変更になった。随時販売の反響は大きく、いつでも買える利便性が好評となり、出品材はほぼ完売した。
 主な原木の出来値はケヤキが5・2メートル×92センチの立方メートル当たり37万円をはじめ20〜25万円、クリが4メートル×54センチに24万円、カツラ4・5メートル×76センチに17万円。
 次回市は11月13日。

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◆  10月18日付 

   12メートルヒノキ丸太に立方メートル当たり130万円〜ウッドピア「木材まつり」

1018  ウッドピア市売協同組合(三重県松阪市木の郷町、村林稔理事長)は3日、「木材まつり」を開いた。素材は2800立方メートル買われ、売り上げは8300万円、製品は970立方メートル、1億1100万円で、売上総額は前年比9%減の1億9400万円だった。平均単価は素材が2万9600円、製品は11万4000円。
 素材市の出品量は、最近では多めで、良材がそろったことから多数の来場者でにぎわった。神社仏閣や名古屋城天守の再建を視野に入れているとみられるヒノキ大径材の需要が好調で、高齢級の良材は高値で取引された。
 主な出来値は三重県産12メートル×60センチの立方メートル当たり130万円=写真=をはじめ、選木は50万円前後の高値。一般材も欠点の少ない材は7〜8万円の好値がついた。スギは良材が2万5000〜3万円、並材の4メートル中目が1万2000円前後だった。

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◆  10月15日付 

   大井製作所と石田エンジニアリングが合併〜新会社「オーアイ・イノベーション」に

 製材機械メーカーの椛蛻苣サ作所(静岡県島田市、田中秀幸社長)と石田エンジニアリング梶i静岡県藤枝市、石田佳四郎)は17日付で合併し、新会社名は「オーアイ・イノベーション梶vとして、島田市中河に拠点を置いて事業を開始する。両社は製材機械メーカーとして創業70年以上の歴史を誇る一方で、人口減に伴う国内市場の縮小、深刻化する人材不足に対する危機感から統合を決意した。今後は合併のシナジー効果による効率性の向上、市場のニーズに適応した開発力の強化、ロシア、東南アジアを主体に広く海外へ向けた販売力の拡大などを図るとともに、企業の基盤強化をめざす。
 新会社の社長には田中秀幸氏が就任し、社員70人でスタート。両社の販売額は大井製作所12億円、石田エンジニアリング6億円(いずれも17年実績)だが、合併の効果で当面は年商20億円超えを目標にしていく。
 取り扱い機種は、NTBシステムの製材機械、高温減圧乾燥設備、リングバーカー(皮剥き機)、丸太の選別機、コンピューター制御帯鋸用自動ロール機など。今後に想定される国産材の大径木化に合わせた工場の負担軽減、スピードアップを同時に実現する、製材・乾燥までを一貫して行うプラントの提案にも力を入れていく。
 これまでに販売した両社の各機種のメンテナンスは、すべて新会社で従来どおり行う。

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◆  10月11日付 

   ヒノキ役柱に立方メートル当たり25万円〜ナイス小牧市場、良材には高値

1011  ナイス小牧市場(愛知県小牧市下末、細井浩明市場長)は4日、「開設満48周年記念市」を開催した。  売り立て前、今年8月に就任した細井市場長=写真=があいさつし「災害続きで雰囲気が落ち込んでいるが、消費税増税を控え、必ず市況は活性化する。張り切ってお買い上げを」と呼び掛けた。
 セリは午後1時にスタート。買方の手当て意欲は先月より良好な雰囲気があり、12×15センチヒノキ役柱が立方メートル当たり25万円でセリ落とされるなど、良材は高値で取引された。
 ただ需要が上向いたわけでなく、欠点材や特に秀でたところのない中途半端な材は敬遠され、流通筋の業者が欲しい商材のみ、ピンポイントで買っていった。構造材は売りづらさがみられ、単価は全般に渋めだった。
 次回市は11月1日に行われる。

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◆  10月8日付 

   グリーン賞に岡野健氏〜林政記者クラブ、木材の普及啓発に功績

 林野庁林政記者クラブ(本社含め9社加盟)はこのほど、59回目となる2018年度のグリーン賞(林政記者クラブ賞)を、東京大学名誉教授の岡野健氏(千葉県、79歳)に贈ることを決めた。
 同賞は林業・木材産業界の「隠れた功労者」を発掘・顕彰している。贈呈式は11日午後4時から、東京都千代田区の商工会館で開催する。
 岡野氏は東京大学で助教授および教授を務め、セルロース結晶構造の解析や木材物理の研究で多くの実績を挙げ、日本木材学会会長やセルロース学会会長などの要職を歴任。東京大学退官後は日本木材総合情報センターが設置した「木のなんでも相談室」の室長(1999〜2006年)として木材に関する一般消費者からの素朴な疑問、質問などへ丁寧に応じた。また木材・合板博物館の館長(07〜16年)として木材・合板に対する理解の促進などに寄与した。
 現在は木材表示推進協議会の会長や「木材アドバイザー」の資格認定委員長として活躍しており、学術的な業績にとどまらず、消費者を対象とした木材全般の普及啓発に取り組んでいる真摯(しんし)な姿勢が高く評価されている。

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◆  10月4日付 

   市況不透明で慎重手当て〜DMBスーパーセール、売上げ11.6億円

1004  大日本木材防腐梶iDMB、名古屋市港区千鳥、鈴木龍一郎社長)はこのほど、8月21日から1カ月にわたって実施した「DMBスーパーセール2018」の結果を公表した。同セールでは秋の需要期を前に米加材製品、国産材、2×4製品、広葉樹製品など幅広い製品を販売。ただ8〜9月の実需が予想以上に伸び悩んだことから、販売実績は名古屋地区で6億230万円、その他地区で5億6100万円、計11億6330万円と、目標の12億円を3%程度下回った=写真は名古屋会場の商談会の様子。
 木材製品の販売量は名古屋を含めた中部地区で9404立方メートルと目標を下回った。特にフリー板など広葉樹製品の引き合いが弱く、米マツ製品、構造用集成材、2×4製品も先行き不透明な市況の中、コストアップを敬遠した主力プレカット工場、メーカーのまとめ買いが少なく手当ては伸び悩んだ。
 西日本地区の販売量は全体で6147立方メートルと目標を上回ったが米加材、北欧材、構造用集成材などの主力製品が思うように伸びず販売額は3億3850万円にとどまった。

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◆  10月1日付 

   銘木類に売りやすさ〜東海相互・西部市場「創立満63周年市」、単価は上昇

1001  東海木材相互・西部市場(愛知県飛島村木場、鈴木善一朗市場長)は9月25日、「創立満63周年記念市」を製品1万520立方メートル(外材除く)の出品量で開いた。277社の実買い上げにより国産材が3110立方メートル(建材・銘木除く)、外材が1240立方メートル買われ、売上総額は3億2000万円と前年を7%下回った。
 平均単価は国産材が立方メートル当たり7万4000円、外材は6万2000円。来場者は134社だった。
 開市前の式典で鈴木和雄社長があいさつし「機械等級JAS製材品の生産量が伸びており、木材に対する考え方が変わりつつある。住宅もJAS製材品でなくてはならないという時代になるかもしれない」と述べ、JAS製材品の普及に注力していく方針であると述べた。

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◆  9月27日付 木造建築新時代特集 

   一般流通材使用し大型工場〜オオコーチ「トラスベリーウッド工法」

0927  潟Iオコーチ(本社三重県松阪市大黒田町、黄瀬稔社長)は数年前から非住宅木造物件に注力し、ドラッグストアや幼稚園の遊戯場、医院など地元三重県を主体に実績を挙げている。先ごろ松阪市駅部田町に電子部品の工場を木造で建設。この物件で採用した工法を「トラス・ベリーウッド工法」と命名し、非住宅物件を中心に提案している。
 同工法では大断面集成材を使わず、一般流通材を使用する。同社の製材品をはしご状に組み合わせ、両側に合板を貼ったものを梁とし、T字やL字に組んだ製材品をこの梁に接続するのが特徴だ。
 同工法は電子部品工場を木造で建設するに当たって、なるべく一般流通材、それも自社の製材品を主に利用して建てるにはどうすれば良いのかと考えた末に「苦肉の策で生まれた」(同社宅建事業部・岡田和生建設部長)という。
 ただ製材品に合板を貼り合わせて梁にする手法は従来から存在しているため、同社が新開発した工法とはいえないそうだが、T字やL字に束ねた製材品をこの梁に接続する手法は同社のオリジナル。L字なら3本、T字は4本、「+」字では5本の柱角を束ねるので、中大型建築物での利用にも耐えられる強度がある。
 電子部品工場では主に自社で製材した3メートル×10・5センチ柱角が使用された。最もポピュラーな材でコストを抑えることができた。

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◆  9月24日付  

   出品、手当てとも先送り〜岐阜銘協「秋季特市」、選別買いで売り悩む

0924  岐阜県銘木協同組合(岐阜市茶屋新田、吉田芳治理事長)は14〜15日、「秋季特別市」を開いた。出品口数は製品2954口、原木667口と、製品は前年水準を確保したが、原木は最近の引き合いの弱さが影響して出品を10月以降に先送りする傾向が出て、前年を2割以上も下回った。セリでは積極的な手当てがみられず当用買いが主流で、売り上げは製品5480万円、原木920万円、計6400万円にとどまった。
 これまで製品市況をリードしてきた家具向けのトチ、ウォールナット、タモ、センなどの木端付き板材の売れ行きが一服状態となり、手当ては選別買いが中心で元落ちも目立つなど売り悩んだ。
 主な価格はトチ2メートル板20万円、タモ板8メートル35万円、ウォールナット板4メートル40万円など、良材に高値も出たが、出品者と折り合わない場面も多かった。

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◆  9月20日付  

   買方、冷静な手当てに終始〜平野木材「広葉樹市」、良材には高値も

0920  平野木材梶i岐阜県各務原市須衛町、平野健一社長)は13日、「広葉樹市」を開催。午前7時から丁物・半製品、午後1時から原木のセリが行われた。
 8月は製品市のみの小規模開催で出品量は少なかったが、今回は2カ月ぶりの定例市で出品材をかなり多めにそろえて売り立てた。
 ただ当日は来場者が少なめで、厳しい展開となった。製品市=写真=は単価が渋めで売りづらさもみられた。なかなか上向かない需要環境の中で出品量が多かったため、買方は焦ることなく冷静な姿勢で必要な材を手当てしていた。それでも、ブビンガ杢盤6・2×130×7・8センチの40万円など良材には高値が付く場面もあった。

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◆  9月17日付  

   「囲注ラーメン木構造」の見学会〜ライン工業、自社新事務所に初採用

0917  泣宴Cン工業(岐阜県可児市大森、瀧本実社長)は8〜9日、同社が開発した「囲柱(いちゅう)ラーメン木構造」による自社新事務所建設工事の構造見学会を開いた。「囲柱ラーメン木構造」は4本の柱角を十字型の緊結金物とボルトで固定して1本の柱にまとめたもの=写真=を、大断面集成材の梁と接合した構造体。柱断面の形状が「囲」の字に似ていることから名付けられた。
 同社は鉄工業が本業で、開発者の瀧本社長は同社に入社する前はゼネコンに務め、ビル建設などに携わっていた。「囲柱ラーメン木構造」は鉄骨造の考え方を木造に応用して開発された。
 同構造を採用した最初の事例として、自社新事務所の建設工事を今年6月に開始。新事務所は2階建てで、1階はRC造、2階が同構造となる。
 使用している柱角は東濃ヒノキで、集成材にも岐阜県産のヒノキを活用。天井部分にはCLTを使用する予定だ。

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◆  9月13日付  

   製品、素材とも前年上回る〜東海相互・大口市場のJAS&東濃展、秋需の気配出る

0913  東海木材相互・大口市場(愛知県大口町河北、小森淳史市場長)は7日、「第46回JAS製材品普及推進展示会」、「第53回東濃桧展示即売会」および素材特別市を、素材1700立方メートル、製品6500立方メートルの出品量で開いた。売り上げは素材9000万円、製品6900万円、総額は前年を24%上回る1億5900万円だった。
 平均単価は素材が立方メートル当たり6万2000円、製品が7万1100円、買上者は220社。
 素材市は高齢級大径材の人気が続いており、出品量は前年同市より減少したが、平均単価が上昇したことで売上増となった。一般建築用材の売りづらさは変わっていない。
 相場は横ばい。

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◆  9月6日付  

   愛媛材が人気、ほぼ完売〜西垣名古屋「愛媛材まつり」、他の一般材は模様眺め

0906  西垣林業・名古屋市場(名古屋市瑞穂区桃園町、中村智幸市売部長)は8月29日、「媛すぎ・媛ひのき 愛媛材まつり」を、愛媛県および愛媛県産材製品市場開拓協議会(高山康人会長)の後援により開いた。117社の買い上げにより、売り上げは8200万円、平均単価は立方メートル当たり7万5000円、来場者は70人だった。
 即売の前に式典が行われ、同社専務取締役の西垣貴文氏があいさつに立った。同氏は愛媛県が7月の豪雨災害で甚大な被害を受けたことを受けて被災者へお見舞いの言葉を述べ「木材市場として大消費地・名古屋と愛媛を結ぶ役割を担っていく」と方針を説明した。
 また愛媛県愛のくにえひめ営業本部長の八十島一幸氏が「今回の市を機に、愛媛材の良さを知っていただきたい」と抱負を述べた。
 同協議会員による自社製品PRの後、展示即売会がスタート。愛媛材は、媛すぎ・媛ひのきの柱、土台、間柱のほかCLTまで幅広い内容で約110立方メートルが出品された。買方は東海三県だけでなく北陸など遠方からも来場。関心の高さから活発な商談が展開され、愛媛材はほぼ完売した。ただ他の一般材が苦戦模様で、売り上げは前年並みにとどまった。
 次回特市は19日の「100口100分セリ売り祭り」。

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◆  9月3日付  

   2×4住宅用の最新鋭機を導入〜津田産業・名古屋支店、生産効率向上へ

0903  津田産業竃シ古屋支店(愛知県飛島村木場、加藤敏和支店長)はこのほど、2×4住宅用CAD/CAMマルチアングルカットソー(広島市南区の内外工業叶サ)を導入し、8月29日午前10時から、最新鋭機の安全祈願祭を行った。
 同機はダブルアーム機構を装備。2×4住宅の屋根勾配墨付けや壁・床材など羽柄材の直切り作業を高速3次元加工で行うことができ、生産効率の向上に寄与する。
 当日は本社から津田潮社長、津田綾子住宅資材本部長らも出席。神事では加藤支店長ら関係者全員が玉串を捧げて最新鋭機の安全な稼働を祈願した=写真。
 席上、津田社長は「住宅は生産効率の向上のためパネル化が進んでおり、当社も壁、床、小屋組みまでを3次元で行う最新鋭機を、昨年の福岡に次いで名古屋に導入した。2×4工法の住宅は昨年、全国で12万戸を超える着工があった。市場は今後も伸びる要素があり、迅速・正確な納入により、施主へのサービス向上を図りたい」とあいさつした。
 また服部亨名古屋支店・住宅資材部長は「今回の機械は大阪本社、福岡支店に次いで3機目だが、オペレーターを一層充実させ、全社一丸となって社業発展をめざしたい」と抱負を述べた。

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◆  8月30日付  

   【インタビュー】林野庁 牧元長官、本郷次長が就任の会見開く

0830  7月に就任した牧元幸司林野庁長官と本郷浩二次長がこのほど、記者会見を行った。来年度にスタートする予定の「新たな森林管理システム」と「森林環境税(仮称)」の問題を中心に話を聞いた。(文責編集部、写真は牧元長官)

 牧元長官 「新たな森林管理システム」と「森林環境税」が来年度にスタートする。政策の大枠が決まり、これからどう実行していくか検討している段階だ。実施主体となる市町村や都道府県からもさまざまな意見があり、議論を積み重ねている。担い手確保などの課題をどうするかなど対話から課題が出てくる。一つずつ施策を充実させていきたい。
 「新たな森林管理システム」では、川下の変化に合わせて川上の体制を整備するという面があるが、川下の木材需要の拡大策とセットでやらなければならない。需要拡大の面では都市の木造・木質化、木材輸出の拡大、CLTなどの新技術の開発をはじめ、いろいろ課題がある。これらを絡ませながら市場の拡大を図っていきたい。この点も現場と対話を重ね、協議しながら施策を進めたい。
 また林業の成長産業化に向けて、国有林としてはどう取り組んでいくのか、民間の活力を利用するためにどのような制度・施策が必要かなど、国有林としてできることを考えながら、林業の成長産業化に関する政策全体の枠組みの中で取り組んでいきたい。

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◆  8月27日付  

   盆休み直後で模様眺め〜東海相互・西部「納涼市」、売上げ1.1億円と堅調

0827  東海木材相互・西部市場(愛知県飛島村木場、鈴木善一朗市場長)は21日、「納涼市」を、製品7100立方メートル(外材除く)の出品量で開いた。
 207社の実買い上げにより、国産材が1270立方メートル、外材が390立方メートル買われ、売上総額は前年を10%下回る1億1000万円、平均単価は国産材が立方メートル当たり6万1000円、外材は6万4000円、来場者は58社だった。
 開市直後は立会者が少なく心配されたが、次第に買方が増え、通常の特市と同程度の人数が集まった。
 手当て姿勢は全般に模様眺めだったが、有力な買方が一定量の手当てをしており、苦戦することが多い盆休み直後の市としては堅調な商況だった。
 相場は保合。流通業者からは西日本豪雨の影響がこれから出てくると予想する声が多く出て、品薄を警戒するムードも漂っているが、単価を上げるには至っていない。
 9月25日に「創立満63周年記念市」を開く。

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◆  8月13日付  

   新大阪木材会館が起工〜大阪府木連、平林のランドマークへ今年中の竣工予定

0813  一般社団法人大阪府木材連合会(津田潮会長)は5日午前8時から、新大阪木材会館建設工事の地鎮祭を、建設地の大阪市住之江区平林南1丁目で、約30人の関係者らが出席して行った。
 鍬入れ式を前に津田会長は「新しい木材会館は木造2階建てで、耐震『壁柱』、CLTなどを張り巡らせた『木材の街・平林』のランドマークになることが期待される」とあいさつした。続いて代表者が鍬入れをして、工事の安全を祈願した。

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◆  8月9日付  

   品薄で原木に売りやすさ〜東海相互・大口「中元謝恩市」、製品には慎重姿勢

0809  東海木材相互・大口市場(愛知県大口町河北、小森淳史市場長)は3日、「中元謝恩市」を開いた。出品量は素材1700立方メートル、製品6100立方メートル、売り上げは素材6700万円、製品7200万円、総額は前年を9%下回る1億3900万円。平均単価は素材が立方メートル当たり4万8500円、製品が7万7800円、買い上げ者は206社だった。
 素材は、ヒノキ大径材や元玉良材が人気で、一般住宅向けが売りづらい傾向は相変わらず。ただ猛暑により山からの出材が例年より少なく品薄に拍車がかかっているため、今出ている材を買っておくしかないという空気が製材業者にあり、売れ行きは良好だった。

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◆  8月6日付  

   多彩な商材出展でにぎわう〜津田産業「モア・グリーンフェア」、売り上げ35億円に

0806  津田産業梶i大阪市住之江区、津田潮社長)は7月28日、「TSUDAモアグリーンフェア2018」を神戸市中央区の神戸国際展示場3号館で開いた。
 「より良き住環境の提供」をテーマに、建材・木材・住設機器・太陽光発電システムなど60社余りが協賛。今秋に始まる新築工事や市場拡大が期待される長期優良化リフォームへの提案、耐震・耐火リフォームを軸にした有力メーカーの各種新商品群などが出展された。
 また津田グループは天然秋田スギの幅広テーブル盤、2×4工法関連資材、LVL、OSB ・MDFなどのボード類から、注目を集めている古民家再生の取り組みに関する情報などを広い会場いっぱいに展示した。

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◆  8月2日付  

   台風接近の中、にぎわう〜木曽官材市売「木材まつり」良材多く、単価上昇

0802  木曽官材市売協同組合(長野県上松町、野村弘理事長)は7月28日、天然木曽ヒノキの柾・板目盤など特選材をはじめとする448立方メートルの出品で「第51回木材まつり」を開いた。212立方メートルが買われ、前年を4%上回る6816万円を売り上げた。平均単価は32万1000円だった。
 当日は台風12号が接近中だったが、天候の悪化は夕方以降との予報を受けて、予定どおり開催された。
 開市前に木之霊神社例祭が執り行われ、玉串を奉てんして安全と繁栄を祈願した。
 式典で野村理事長があいさつに立ち、7月の豪雨災害の被災者にお見舞いの言葉を述べ、台風接近のため早めに市を終えられるよう、スムーズな進行への協力を要請した。
 台風接近にもかかわらず来場者は90人と多く、買気も良好。超高額を唱えるものは少なかったが、良材全般が売りやすい展開となり、売り上げは前年実績を上回った。
 主な出来値は、天然木柾盤は2・6メートル×22・5×22・5センチの立方メートル当たり350万円、板目盤は3・5メートル×48×6・5センチの同230万円がそれぞれ最高。良材は160万円前後、一般材は40万円前後、人工林ヒノキ製品は15万円前後だった。
 200万円以上の高額材は少なく、販売材積も前年を下回ったが、120〜140万円の材が売りやすく、良材が多かったことから平均単価は20%近く上昇。前年を上回る売り上げにつながった。

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◆  7月30日付  

   粘りの姿勢で売上げ増〜東海相互・西部市場「中元サマーセール」、秋に向け上昇気配

0730  東海木材相互・西部市場(愛知県飛島村木場、鈴木善一朗市場長)は24日、製品1万1900立方メートル(外材除く)の出品量で「中元サマーセール」を開いた。249社の実買い上げにより国産材が1680立方メートル、外材が910立方メートル買われ、売上総額は前年を15%上回る1億7000万円、平均単価は国産材が立方メートル当たり6万3000円、外材が6万4000円、来場者は122社だった。実買い上げ社数は前年実績を25社上回り、来場者数も多くにぎやかな雰囲気となった。
 ただ来場者の手当て姿勢は慎重で、模様眺めの買方が多かった。特にセリのスタート時は反応が鈍かったが、各問屋は手が上がらなくてもあきらめず、売れるまで次へ進まない粘りの姿勢で臨み、結果的に前年を上回る売り上げを確保した。

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◆  7月26日付  

   「洋風パーティションコンペ」の作品募集〜中部局など、材料にブランド材指定

0726  中部森林管理局と長野県は20日、「ブランド材を用いた新たな洋風パーティションコンペ」のデザイン募集を開始した。木曽官材市売協同組合が協賛する。締め切りは9月28日必着。参加申し込み用紙、完成予想図(イラストなど)、設計図面を提出して応募する。
 和室が減少し、洋室が増えていることを受け、洋風パーティションのデザインコンペを実施し、優秀な作品は同局で採用・展示するなどして、木材の新需要のPRを進めたいとしている。
 実施に当たっては長野県のブランド材である高齢級人工林「木曽ひのき」、「信州プレミアムカラマツ」の製材品を使用材料に指定する。
 オフィス部門、マンション・アパート部門の2部門を設定し、11月にそれぞれグランプリ(同局長賞、副賞10万円を授与予定)、準グランプリ、入選、審査員特別賞を選定。優秀作品は主催者が実際に製作を依頼し、実費相当額で購入した上で、来年2月ごろから各地で受賞者名とあわせて展示する。
 仕様はオフィス部門が幅2×高さ1・5メートル(役員室の衝立をイメージ)、または幅1×高さ2メートル(事務室の衝立)、マンション・アパート部門は幅0・5×高さ1・5メートル(玄関の目隠し)。
 材料は「木曽ひのき」が105ミリ×45ミリおよび120ミリ角、「信州プレミアムカラマツ」が240×50ミリおよび120ミリ角。どちらかの樹種のみ、両方の混合利用のいずれも可。塗装は不可。材料の切断、切削は自由。材料サンプルは木曽官材市売協組(0264‐52‐2480)から購入できる。
 審査のポイントは「デザインや機能が優れ、低コストで製作が可能なもの」。
 問い合わせは同局050‐3160‐6567へ。
 

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◆  7月23日付  

   大径材好調、住宅向けは不振〜東海相互・大口「夏本番市」、売上げ前年上回る

0723  東海木材相互・大口市場(愛知県大口町河北、小森淳史市場長)は13日、「夏本番市」を開いた。
   出品量は素材1700立方メートル、製品6500立方メートル、売り上げは素材6800万円、製品8800万円、計1億5600万円で、前年を2%上回った。平均単価は素材が立方メートル当たり4万6100円、製品が8万2800円、買い上げ者は224社だった。
   素材は大径材の神社仏閣用や元玉ヒノキが人気で、品薄高となった。一方で住宅向けは並材、役物取りともに売りづらく、浜問屋も丸太が傷みやすい時期とあって、売りやすい材を中心に集荷しており、出品量が減少する要因にもなっている。
 

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◆  7月19日付  

   山林の経済価値高め、減災に貢献〜九州スミリン会が定時総会開く

0719  住友林業梶i東京都千代田区、市川晃社長)の九州地方の取引先などで組織する九州スミリン会(越智通広会長=越智産業且ミ長)は12日、「第28回定時総会」を福岡市博多区のホテルオークラ福岡で開いた。
 あいさつに立った越智会長=写真=は西日本豪雨災害の犠牲者に哀悼の意を表し、被災者にお見舞いの言葉を述べた後、「土砂災害などを減らすには適切な山林管理が必要。住友林業はその道でトップクラスの企業だ。社会貢献のため、しっかり山林を管理していただき、われわれは山林の経済的価値を高めることで減災に貢献しよう」と呼び掛けた。
 議事では活動計画、予算案などの議案をすべて承認可決した。会員数は85社で、昨年度から変動はなかった。
 次に住友林業取締役執行委員木材建材事業部長の福田晃久氏が同社の事業方針を説明した。
 

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◆  7月16日付  

   一般流通材で木造の工場〜オオコーチ「トラス・ベリーウッド工法」

0716  潟Iオコーチ(本社三重県松阪市大黒田町、黄瀬稔社長)は三重県松阪市駅部田町に建設していた木造の工場を完工し、10日に倉庫や工場の建設を検討している業者などを招いて完成見学会を開いた。今回、建設したのは電子部品製造会社の工場で、木造2階建ての事務所棟と木造平屋の工場棟からなる。延べ床面積783・98平方メートル、木材使用量78・2立方メートルで、使用木材の大半がヒノキ。  工場棟は大断面集成材を使わず、すべて一般製材品と木質建材を用いた。梁には同社の製材品をはしご状に組み合わせ、両側に合板を貼ったものを使用。また梁に接続する柱は同社の製材品をT字やL字に組むなど、柔軟に対応した=写真。
 

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◆  7月9日付  

   広がる木材、木造の可能性〜AHEC、名古屋で建築家セミナー開催

0709  アメリカ広葉樹輸出協会(AHEC、辻隆洋日本代表)は6月27日、「アメリカ広葉樹建築家セミナー〜木材の可能性を考える」を名古屋駅前のマリオットアソシアホテルで開いた。米国広葉樹の専門家、日本の建築設計士、デザイナー、家具、木材関係者など約90人が参加した。今回のセミナーは、再生可能で地球温暖化対策に最も有効な資源である木材の可能性を探ろうと企画されたもので、米国広葉樹検査官、木構造の専門家、米国のデザイナー、塗装の専門家という4人の講演が行われ、講演後には活発な質疑応答もあった。
 名古屋での建築家セミナーは今回が2回目。辻日本代表が司会となって進められ、まず在名古屋米国領事館主席領事のゲリー・シェファー氏が「米国広葉樹は中京地区の基幹産業である自動車の内装や住宅の壁面材などにもたくさん利用されている。厳しい基準と適切な管理によって安定的に供給され、日本のクリーンウッド法に適応しているメープル、オークなどの広葉樹資源に自信を持っている」と歓迎のあいさつの中で米国広葉樹の利用拡大を訴えた。
 講演では最初に全米広葉樹製材協会(NHLA)主席等級検査官のデイナ・スペサート氏が「米国広葉樹インテリア市場に基づく最新の広葉樹製材等級格付」と題して、NHLAが制定し、世界中の市場で活用されている等級格付けのルールについて説明した。
 

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◆  7月5日付  

   新会長に村松二郎氏〜全森連が総会、「森林環境税」創設に全力

 全国森林組合連合会(全森連)の第109回通常総会および全国代表者会議が6月20日、東京都千代田区のコープビルで開催。2017年度決算、18年度事業計画など計11議案を提案どおり承認可決した。任期満了に伴う役員選任で新役員16人、監事3人を選任した後、理事会で新たに代表理事会長に村松二郎氏(新潟県森連)、副会長理事に前川收氏(熊本県森連)を選任した。また代表理事専務に肱黒直次氏(留任)、常務理事に飛山龍一、白川裕二郎の両氏(新任)を選出。この新執行部により、会の運営を行っていく。
 村松会長は「新たな森林経営管理制度が19年度にスタートする予定。これを肉付けする時に会長に選任されたことに重責を感じる。森林組合系統にとって、これまでの森林整備に加え、意欲と能力のある林業経営者として県や市町村と連携を深めながら、森林を適切に管理することで林業の成長化、新たな価値の創出に貢献していきたい」とあいさつした。村松会長は自民党所属の新潟県議会議員だが、全森連会長職に専念するため、県議会議長に議員を辞職する旨を伝えた。今月の県議会定例会で承認される見込み。
 

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◆  7月2日付  

   柾目盤に立方メートル当たり200万円〜木曽官材「荷主会市」単価確り

0702  木曽官材市売協同組合(長野県上松町、野村弘理事長)は6月23日、「荷主会結成50周年記念市」を天然木曽ヒノキの柾・板目盤など特選材をはじめとする186立方メートルの出品量で開いた。販売材積は前年比18%減の51立方メートル、売り上げはほぼ前年並みの1250万円、平均単価は19%高の24万5000円、来場者は50人だった。
 開市前に野村理事長があいさつに立ち、荷主や買方へ長年の協力への感謝と、大阪北部地震の被災者への見舞いの言葉を述べた。
 開市後しばらくは買方の反応が鈍く、売りづらい雰囲気だったが、良材には確りと手が上がり、好値が付いた。例年6月市は、7月に「木材まつり」を控えていることから良材が温存され、さびしい品ぞろえになることも多いが、今回は良材が多く出品されたため販売材積は減少したものの、平均単価が上昇し、前年並みの売上高を確保した。
 売れ筋の傾向は変わらず、板・柾盤に人気が集中。建築材は構造材、造作材ともに売りづらかった。不振が続く建築材は上向く気配がみられない。
 主な出来値は、柾盤は2・15メートル×13センチの180万円が最高値で、主流は70万円前後。板目盤は2・1メートル×50・5×6センチの200万円が最高で、主流は80万円前後だった。
 28日に同協組の年間最大市「木材まつり」を開く。
 

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◆  6月28日付  

   クリア材、米スギ製品などに人気〜丸美産業「ウッドフェア」、目標上回る

0628  丸美産業梶i嶺木一志社長)の資材事業本部(愛知県飛島村)は14日、「ウッドフェア2018」を同社西部港物流センターで開催した。同フェアには中部地区などから228人が訪れ、同社オリジナルカスタムカット「プラセシオンシリーズ」の米ツガKDクリア材や米スギ羽目板、幅広フローリングなどに人気が集まった。売り上げは目標を大きく上回る2億2000万円(前売りなど含む)と好成績だった。
 同フェアは、同社の幅広い仕入れ先から木材・建材を集めて毎年この時期に行われる。今年は特に産地高が先行する米ツガクリア製品が販売量を伸ばしたほか、設計事務所などの関心の高い米スギ羽目板=写真、オーク系統の幅広のフローリングなど、高級感のある注文住宅向け材料の売れ行きが良かった。春以降の低調な需要環境の中、特色のある資材に手当てが集まった。
 会場では目玉企画として全落入札コーナーが設けられたほか、集成材、銘木製品など多彩な資材が販売され、参加者も予定の200人を上回るにぎわいとなった。
 

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◆  6月25日付  

   7月12日にホットセール〜材惣木材、米材クリアほか2,120立方メートルを出品

0625  材惣木材梶i本社名古屋市中区、鈴木龍一郎社長)の木材営業・市売製品の各チームは7月12日、第12回サマーホットセール」を同社西部工場(愛知県飛島村木場)内で開催する=写真は昨年の同セールの様子。
 米材産地では好調な国内需要に加え、中国などの買い付けが活発で価格騰勢が続いており、日本向けの入荷が縮小する傾向にある。木材営業チームでは、カナダ、米国企業各社の協力を得て、ホットセールに向けての集荷に努め、米マツ、米ヒバなどクリア材1220立方メートルと、前年実績を2割近く上回る出品量を確保した。半面、並材は集荷に苦戦し、前年実績を25%ほど下回る790立方メートルを集めた。
 このほか国産スギ集成柱(105×2980ミリ、2850ミリ、2750ミリ)30立方メートル、スギ2×4スタッド(FJ)、北洋タモのフリッチ80立方メートルなど全体で2120立方メートルの出品を予定している。
 製品の内訳は、クリア材の米ツガ150立方メートル、米ツガKD50立方メートル、米マツFG300立方メートル、米ヒバFG400立方メートル、同VG150立方メートル、米スギ100立方メートル、バルサム70立方メートル。並材はホワイトウッド500立方メートル、米マツKD200立方メートル、米ツガKD40立方メートル、アカマツ50立方メートル。
 市売製品チームからは国産スギ、ヒノキの構造・造作材製品、ウォールナット、レッドオーク、チェリーのフローリングなどが出品される。
 同セールの売上高の目標は1億5000万円。当日は正午から式典が催された後、国産材、外材の順にセリ売りが行われる。
 

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◆  6月21日付  

   納期対応など勉強会で意見交換〜2×4JAS協、太平ハウジングで耐震実験も

0621  日本ツーバイフォーランバーJAS協議会(渡部一廣会長)は15日、太平ハウジング梶i岐阜県可児市、渡邉圭修社長)を会場に「第5回工場勉強会」を開いた。同協議会会員の2×4パネル製造企業7社から19人が参加し、生産に関する討論や工場見学、耐震実験などを行った。
 冒頭、渡部会長は「2×4は基本性能が高い工法だが、生産という面ではあまり進化していない。今日は生産に関して情報交換してほしい」とあいさつ。続いて太平ハウジング鰍フ渡邉社長から同社の説明があり、勉強会へと移った。
 情報交換では「納期管理」をテーマにディスカッションを行った。この中で「客先による急な納期変更やキャンセルにどう対応しているか」というテーマで各社の意見を聞いた=写真は太平ハウジングが導入した耐震実験装置による震動実験の様子。
 

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◆  6月18日付  

   会長に津田潮氏を選出〜大阪府木連の総会、外部から人員拡充、活動強化へ

0618  一般社団法人大阪府木材連合会(府木連)の第37回通常総会が12日午後3時30分から、大阪・中之島のリーガロイヤルホテルで開かれた。所議案をすべて原案どおり承認可決した後、任期満了に伴う役員改選で、2期4年務めた中村暢秀会長が退任し、後任の会長に津田潮氏(津田産業且ミ長、写真)が選任された。
   副会長、理事は全員を留任とし、新たにカナダ林産審議会(COFI)会長のショーン・ローラ氏を副会長に選出。さらに今村祐嗣氏、川井秀一氏(いずれも京都大学名誉教授)、畠山重篤氏(NPO法人森は海の恋人理事長)、カール・ベンクス氏(建築デザイナー/古民家再生)の4人を特別顧問に迎えた。外部から人材を拡充することで新たな時代に即した組織への改革、活動の強化を狙う。
 

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◆  6月14日付  

   国産材無限の夢描ける〜大阪木材市場協会が総会、大同団結も視野に

0614  大阪木材市場協会(岡茂治会長)の2018年度総会が8日午後5時から、大阪市西区の「すし萬」本店で開かれた。同協会の会員は大阪木材市場梶A滑ヨ西木材市場、椛蜊纐リ材相互市場の3社=写真前列向かって左から久我三郎氏、花尻忠夫氏、岡茂治氏、久我四郎氏。
 議事を前に岡会長は「新設住宅着工戸数は前年比やや減少で推移し、建築関連の資材流通では構造変化が進んだ。特に90年代にはプレカット工場によるハウスメーカーやビルダーとの直接取引をきっかけに木材業界は事業縮小を迫られた。また大型ホームセンターの進出も業界の衰退を早めた」と環境の激変を指摘。
 その上で「事業の中身は変化しているが、木材に携わる者として国産材の取り扱いにはまだ無限の夢が描ける。企業の特色を生かして、さらに前進をめざしたい」と述べた。
 

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◆  6月11日付  

   「木と健康テーマ」に特別シンポジウム開催〜ヤマガタヤ産業

0611  ヤマガタヤ産業梶i岐阜県岐南町、吉田芳治社長)は6日、特別シンポジウム「木と健康」を岐阜市柳ケ瀬通のホテルグランヴェール岐山で開いた。主催者あいさつで吉田社長は「健康と病気の中間に未病という状態があるが、木材を使用した住まいは未病の状態を健康に改善する力があると信じている。他業種との連携も視野に入れながら健康と環境に配慮した『スマートウェルネス』な住まいを追求していく」と述べた。
 講演では岐阜大学応用生物学部の光永徹教授が「木材精油香気による生体生理・心理機能改善をめざすメディカルアロマテラピーの開発」と題し、マウスにストレスを与えた後に木の香りをかがせることで、ストレスによる悪影響が抑制できるかといった実験について解説。ヒノキ科の木材精油には交感神経を鎮める効果が認められ、スギ精油ではストレスを解消するまでの時間を短縮する効果が確認されたという。
 続いて行われたパネルディスカッションでは、長良川木材事業協組の大野英輔代表理事、加賀木材鰍フ増江世圭社長、住友林業クレスト鰍フ佐藤豊開発部長、一級建築士の内田利恵子氏らがパネラーとして参加。木と健康、木育などに関する取り組みを発表した。また左官職人による塗り壁の実演や新商品「森林浴ルーム」の使用体験も行われた。
 

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◆  6月7日付  

   イクタ、「ミラノ・サローネ18セミナー」で最新トレンド紹介、新商品の開発に生かす

0607  イクタ梶i愛知県瀬戸市、石川芳文社長)は1日、「ミラノ・サローネ2018セミナー」を名古屋市東区のラグナヴェール名古屋本館で開いた。同セミナーは、4月中旬にイタリア・ミラノで開催され、延べ43万5000人が来場した国際家具見本市「ミラノ・サローネ」をレポートするもので、今回が5回目。当日はメーカー、インテリアデザイナーなど120人余りが参加した。
 潟[ロファーストデザイン社長でインテリアデザイナーの佐戸川清氏が講師となり、自身で撮影した動画を映しながら、会場の様子や展示商品の特徴などを1時間30分にわたって解説した=写真。
 同氏によると、ここ数年、インテリアデザイン関連で大きな変化はないものの、カラーコーディネートによって全体の印象やスタイルのイメージを変える手法が多くなっている。自然をモチーフにした砂漠やオレンジなどの土系色、錆びた鉄の緑、草原の緑、グレー系統の色を使うことが多くなり、また素材では大理石、珍石、鉄などと木を組み合わせたデザイン、仕上げ具合を変化させた商品が目立っている。中国を意識した商品も数多くあった。
 

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◆  6月4日付  

   京都の木材事業を前進させる〜京都府木連が総会、府木協連、政治連盟は解散

0604  一般社団法人京都府木材組合連合会(辻井重会長)の第37回定時社員総会が5月24日午後2時から、京都市上京区のホテルルビノ京都堀川で開催された。  議事を前に辻井会長=写真=は「木材の新たな需要開拓として公共建築物への積極利用が全国的に広がる中、2020年の東京五輪関連施設の木造・木質化、さらに経団連でも木材の積極利用を促す提言をしている。しかし一般住宅は人口減から、先行き減少の流れは避けられない」と指摘した。
 その上で「京都府における木材生産、製材、加工製品への対応として大型加工施設の完備、CLT工場の早期着工をめざす。また林業・木材業界の連携を強化して、構想実現に向けて取り組んでいく。京都木材規格(KTS)の活用、木材加工ネットへの取り組みなど府木連が抱える課題は多いが、皆さんの理解を得て前進させたい」と協力を求めた。
 発表会であいさつした吉田芳治社長は家具づくりで63年の歴史をもつ伊藤木工の伊藤長次郎前社長との出会いについて「後継者不足や技術者の高齢化などの課題を抱える中、家具づくりへの情熱を感じた。木工を再起動させる新しい価値創造を図りたい」と述べた。
 

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◆  5月31日付  

   家具製造、木工の再起動めざす〜ヤマガタヤ産業「板蔵ファクトリー」の事業説明会

0531  ヤマガタヤ産業梶i岐阜県岐南町、吉田芳治社長)はこのほど、3月に子会社として設立した板蔵ファクトリー梶i岐阜県瑞穂市、吉田香央里社長)の事業発表会を開催。取引先など115社、145人が参加した=写真は板蔵ファクトリーのショールーム。
 板倉ファクトリーは、1955年創業で木製家具を製造する伊藤木工鰍ニの事業提携で設立された。伊藤木工の生産設備、職人などを活用して木工、造作家具、注文家具、無垢フロア、ドアなどの製造販売、取り付け工事を行う。これにより、ヤマガタヤ産業グループは原木から木材、建材、建築、家具までのトータルワンストップ体制が整ったことになる。
 発表会であいさつした吉田芳治社長は家具づくりで63年の歴史をもつ伊藤木工の伊藤長次郎前社長との出会いについて「後継者不足や技術者の高齢化などの課題を抱える中、家具づくりへの情熱を感じた。木工を再起動させる新しい価値創造を図りたい」と述べた。
 

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◆  5月28日付  

   Aパネ工法の教会完成〜在日大韓基督教会、壁、屋根などにCLT活用

0528  Aパネ工法普及協議会(阿部一雄代表)は22日、在来軸組み工法にCLTを組み合わせる「Aパネ工法」により建設した在日大韓基督教会(岐阜市長良海用町)の完成見学会を開いた。
   同工法は木造在来軸組み工法に、山佐木材梶i鹿児島県肝付町、佐々木幸久社長)製の3プライ厚さ36ミリのCLTを壁、床、天井、屋根に使用する。耐力壁で国土交通大臣認定、性能評価機関構造性能評定で床倍率を取得している。
   同教会は木造2階建て、建築面積163・79平方メートル、延べ床面積230・27平方メートル。設計・施工は同工法を開発した阿部建設梶i名古屋市北区、阿部一雄社長)が担当。昨年11月に着工、先月末に完成、引き渡した。
   礼拝堂は天井の高さが最大6・5メートル、広さ9×9メートルの大空間。
 

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◆  5月24日付  

   全木連会長に鈴木和雄氏〜全木連、全木協連が総会、全木協連会長は松原正和氏

0524  一般社団法人全国木材組合連合会(全木連)、全国木材協同組合連合会(全木協連)の通常総会が15日、東京都港区のホテルメルパルク東京で開かれ、全議案が承認可決された。また、ともに6年にわたって会長を務めてきた全木連の吉条良明氏、全木協連の坂東正一郎氏が退任し、新たに全木連会長に鈴木和雄氏(鞄穴C木材相互市場社長、愛知県)、全木協連会長に松原正和氏(松原産業且ミ長、北海道)が選任された=写真向かって右が鈴木会長、同左が松原会長。
 鈴木会長は「立木価格が立方メートル当たり3000円にも満たない現状では山に木を植える人がいなくなる。何とかして山元に還元できるものを増やし、林業経営が成り立つようにしないと木材業界の将来はない」と指摘し、重責を果たすため尽力するとした。
 

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◆  5月21日付  

   模様眺めで前年下回る〜岐阜銘協「若あゆ特別市」、出材減で元落ちも目立つ

0521  岐阜県銘木協同組合(岐阜市茶屋新田、吉田芳治理事長)は14〜15日、「若あゆ特別市」を開いた。出品量は製品2958口、原木624口といずれも前年実績を下回った。参加者は230人。
 春以降の実需不足や出品減から買方の姿勢は終始模様眺めで、売り上げは製品5500万円、原木1500万円、計7000万円と前年比で減少した。  例年この時期は夏に向かって出品が減少する傾向にあるが、今回市は特に原木が前年比15%減と少なかった。原木不足は顕著で、荷主が6月の大型市を期待して出品を遅らせる面もある。
 セリでは、製品はトチやケヤキなどの広葉樹耳付板が引き続き人気だったが、買方は当用買いの姿勢が強く、元落ちが目立った。原木も良材選別買いから手当てに積極姿勢はみられなかった。
 

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◆  5月17日付  

   「シェア拡大の余地十分ある」〜東海2×4協議会が通常総会開く、西会長が退任

0517  2×4住宅コンポーネント企業らで構成する東海2×4協議会(西長四郎会長=太平ハウジング梶A正会員13社、賛助会員8社)は11日、第15回通常総会を名古屋市中区錦の名古屋国際ホテルで開いた。冒頭、西会長は「SPF材の価格が高騰しているが価格転嫁は進まず、住宅着工戸数も減っている」と現状の厳しさに言及。これを打破するため「東海3県の2×4物件における当協議会のシェアは半分にも満たない。まだまだシェアを拡大する余地はある。会員以外の業者に負けないよう努力していこう」と出席者を鼓舞した。  議事では17年度予算など全議案を原案どおり承認可決した。会員数は昨年度、1社の退会と2社の入会があり正会員、賛助会員合わせて21社となった。18年度事業計画では、プロジェクト活動として大型物件や安全関連の勉強会などが計画されている。  役員改選では同会の設立以来14年にわたって会長を務めた西氏が退任し、相談役に就任。新会長に大日本木材防腐鰍フ鎌田茂徳氏=写真=が選出された。
 

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◆  5月14日付  

   豊田市、新森づくり構想と基本計画を策定〜防災対策強化、経済性向上柱に

 愛知県豊田市はこのほど、「新・豊田市100年の森づくり構想」と「第3次豊田市森づくり基本計画」を策定した。近年の課題や環境変化に応じて方針の見直しを行い、防災対策の強化や経済性向上などを柱に据えた。
 「森づくり構想」は100年先を見据えた森づくりの方向性と、この先おおむね20年の基本的施策を示す。今回の改正では2018〜37年度を計画期間とし、材価引き上げ、コスト低減、人材確保などの課題解消に引き続き取り組むとともに防災機能の強化、地域材利用の活性化、森林の価値向上などにも注力していく。
 今回、新たに「木材生産林」、「針広混交誘導林」、「利用天然林」、「保全天然林」という4つの森林区分(ゾーニング)を設定し、それぞれに適したルールを定め、管理・運営することで、防災機能など公益的機能が発揮される森づくりを進める。
 計画期間の20年で「木材生産林」をより経済性の高い人工林に育成するとともに、尾根部など林分蓄積の低い地域や急傾斜地、河川沿いなどの防災上重要な場所は針広混交誘導林とするため人工林の間伐と天然広葉樹の育成を進める。また一部は天然林へ誘導し、約100年後には現状で50%程度を占める天然林を55〜60%程度まで増加させる。
 

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◆  5月10日付  緑化特集

   豊田100年の森構想実現へ〜中核製材工場支える地元森林組合

0510  今夏、愛知県では初の大型製材工場となる西垣林業鰍ノよる豊田市中核製材工場が稼働する。計画では丸太の8割を愛知県森林組合連合会が集材し、そのうちの8割(全体の64%)を豊田森林組合(愛知県豊田市足助町横枕、清水元久代表理事組合長)が担当することになっている。
 同組合では中核製材工場へ安定供給する体制構築のため、これまで組織の強化を図ってきた。2016年度に市売を廃止し、土場を愛知県森連に移管。そこを原木の集積や仕分け、出荷を行う「原木流通センター」としてリニューアルした。
 そして今年度から第3次中期経営計画をスタート。生産体制の構築、作業員の待遇改善、設備投資など生産量を増加するためのさまざまな改革を、今後3年かけて実行していく。
 まずは今年度、6カ所ある支所のうち足助、稲武、旭の3支所を本所へ統合。4月に3支所の職員、機械班の作業員は本所の林産課へ集められた。支所に少数の職員が張り付いているより、一括で運用した方が、効率が良いと判断した。

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◆  5月3日付 

   A材活用、製品輸出が課題〜国産材製材協会が総会、製材業界発展へ努力

 国産材製材協会(佐川広興会長)の2018年度通常総会がこのほど、東京都千代田区の東海大学校友会館で開催された。
 冒頭、佐川会長は「林産物の需要は合板、集成材、バイオマス、プレカット材向けなどが増加し、堅調。一方で無垢製材は苦戦を強いられている。当協会では昨年、企画検討委員会を新設し、国産材を取り巻く諸問題について議論している。特にA材対策、木材製品の輸出の2点に重きを置いている。最近は長く森林で育ってきた大径木が適切な使われ方をされない例が目立っており、残念に思う。また国産丸太が中国などに輸出され、現地で製材加工された後、米国などに出荷されている現状を苦々しい思いでみている。一部海外で国産丸太の耐久性や品質が評価されてはいるが、当協会では今後も調査・研究を進め、国内の製材業界が発展できるよう努めていく」とあいさつした。
 審議では全議案を原案どおり承認可決。18年度の事業計画では組織の強化を図るとして全員参加型の例会を開き、国産材業界を取り巻く諸問題の解決策を協議するとともに、研修・勉強会の開催を通して会員の意思疎通に努めていくとした。

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◆  4月30日付 

   新機能で新たな需要を〜日合商・関西支部が総会、「協調と連帯」で前進

0430  日本合板商業組合・関西支部(石本勝範支部長、正会員83社、準会員21社、賛助会員44社)は24日、「第41回定時総会」を京都市下京区のリーガロイヤルホテル京都で開いた。当日は会員75社、来賓など112人が出席。国家斉唱、業界物故会員への黙祷の後、石本支部長があいさつに立った=写真。
 石本支部長は「今年の景気は19年10月に予定される消費税増税を前にした駆け込み需要が予測されるなど、底堅いものになると思う。しかし少子高齢化の下、中長期的に需要が減少することは避けられず、新たな市場の開拓が迫られている。関西では2025年の大阪万博の誘致やIR施設の開業に向け、官民挙げてのプロジェクトが始まっており、その経済波及効果が期待されている。当支部は『協調と連帯』のスローガンの下、有益な情報交換と会員相互の交流を進めていく。今後も皆さんのご協力を」とあいさつした。
 この後、石本支部長が議長となって会務・会計報告、予算案などが審議され、すべて原案どおり承認可決された。任期満了に伴う役員改選では岡茂治氏(久我市売木材梶jが理事に、織田光二氏(協和産業梶jが監事に新任された。このほかの役員は留任となった。

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◆  4月26日付 

   木曽ヒノキ柾盤に立方メートル270万円〜木曽官材「全木協連優良展」、単価上昇

0426  木曽官材市売協同組合(長野県上松町、野村弘理事長)は21日、「花まつり・第44回全木協連優良国産材製材品展示大会」を天然木曽ヒノキの柾・板目盤など特選材をはじめとする220立方メートルの出品量で開いた。
 販売材積は前年比20%減の86立方メートル、売り上げは9%減の2028万円、平均単価は14%高の23万7000円。来場者は前年と同じ70人だった。
 開市前の式典で、全国木材協同組合連合会(全木協連)の坂東正一郎会長があいさつに立ち、導入が予定されている森林環境税(仮称)などについて「都市部も対象になるので、需要喚起のための施策が可能になると期待している」と述べた。

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◆  4月23日付 

   真野会長「繁忙を利益にする努力を」〜愛知木造住宅プレカット協が総会開く

 愛知木造住宅プレカット協議会(真野譲司会長)は18日、2018年度総会を名古屋市中区のローズコートホテルで、会員など23人が出席して開いた。
 冒頭、あいさつに立った真野会長は「1〜3月の受注に一部陰りがみられたが、現状は順調。今年は前年並みの実績になるのではないか。ただ資材高騰、人手不足など環境は厳しく、繁忙を利益につなげることを心掛けたい」と会員の努力を呼び掛けた。
 さらに「消費税率引き上げ前の駆け込み需要が予想されるが、その反動による落ち込みもかつて経験した。東京五輪関連の需要後の厳しい『冬の時代』に向け、皆さんの意見を聞きながら乗り越えていきたい」と述べた。
 総会では17年度の事業報告、収支報告などの議案を審議し、全議案を原案どおり承認可決した。新会員としてセブン工業梶i岐阜県美濃加茂市、田中太郎社長)の入会が承認され、同会の正会員は16社となった。

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◆  4月19日付 

   村林理事長「国産材に追い風」〜ウッドピア市売「17周年市」素材相場全般に強め

0419  ウッドピア市売協同組合(三重県松阪市木の郷町、村林稔理事長)は11日、「開設17周年記念市」を開いた。素材は6300立方メートルが買われ、売り上げは1億1300万円、製品は1800立方メートル、2億3500万円で、総額は前年を約20%下回る3億4800万円、平均単価は素材1万8000円、製品13万円だった。前年同市はここ数年で最も多い売上高を記録したため大幅な減少となったが、例年と比較すれば平均的で、まずまずの売れ行きをみせた。
 素材は売りやすい商況だったが、出品材がスギ主体でヒノキが少なく高額材が出なかったことから、平均単価は低く抑えられた。
 ただ全般に相場は強めで、特にスギは強含み。1万円を下回る並材がほとんどなく、鞄新三重工場の稼働が単価の底上げにつながったとみられる。

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◆  4月16日付 

   グループの事業強化図る〜材惣DMB‐HD、DMB東海建材、共立が参加

 材惣DMBホールディングス梶i名古屋市中区、鈴木龍一郎社長)は10日、今月から新たにグループ企業として業務を開始したDMB東海建材梶A葛、立に関する記者会見を開いた。DMB東海建材はグループ内の東海建材と大日本木材防腐の建材部門を一本化したもので、建材販売や建築工事などを行う。共立は旧葛、立からの事業譲渡により新会社を設立し、アイカ工業鰍フ代理店としてメラミン化粧板、接着剤などを販売する。
 鈴木社長は「昨年10月に材惣グループをホールディングス体制に組織再編し、今月に建材部門の組織強化・効率化と、営業譲受による事業参入を行った。これからもグループの事業強化を進めていきたい」と述べた。その上で「人材育成に努め、全体の競争力を高めていく」として、M&Aを含めたグループ拡大を示唆した。

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◆  4月12日付 

   新会長に石井保治氏就任〜愛市連が総会、18年務めた西垣前会長が退任

0412  愛知県木材市場連盟(西垣泰幸会長)は9日、第58回定時総会を名古屋市熱田区金山のサイプレスガーデンホテルで開いた。
 西垣会長はあいさつで、本日をもって18年務めた会長を退任すると告げ、会員に感謝の意を表した。新会長には石井保治氏(鞄穴C木材相互市場取締役、写真)が就任した。
 来賓祝辞では中部森林管理局・名古屋事務所長の入川修一氏と、愛知県農林水産部林務課の平山一木主幹がともに新任のあいさつを行い、愛知県木材組合連合会の西垣洋一会長が「外材が高騰している。市場と買方が協力して国産材の新たな需要の創造をしなければならない」と述べた。

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◆  4月5日付 

   「原点回帰、つながり」を基本方針に交流深める〜大青協・藤本新会長が会見

0405  大阪木材青年経営者協議会(大青協)の2018年度会長に就任した藤本純司会長は3月28日、藤木直前(17年度)会長、横尾副会長とともに、在阪業界紙3社を招いて18年度の大青協の基本方針を述べた=写真中央が藤本新会長、向かって左が藤木直前会長、右が横尾副会長。
 藤本新会長は「原点回帰、つながりの大青協へ」を基本方針に掲げると語った。何ごとも初心に戻ってもう一度、足元を見直し、各地の会団との交流を深めることで学習の場を増やし、つながりを強固にしていきたいとした。
 18年度の主な事業について「大青協60周年記念事業に向けてOBや現役会員のさらなる結束、つながりが必要となる。また会団の還暦の喜びと感謝を分かち合い、次の世代に実りあるバトンを手渡していければ」と述べた。

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◆  4月2日付 

   里山広葉樹の活用を探る〜近中局がシンポ開催、課題山積も情報共有で打開を

0402  近畿中国森林管理局(高野浩文局長)は3月23日午後1時30分から「里山広葉樹活用シンポジウム〜里山広葉樹のバリューチェーンは可能か」を同局大会議室で開いた。当日は川上、川中、川下の林業・木材産業関係者、行政、木材業者、家具・木工業者ら約80人が出席した。
 シンポジウムは第1部から第3部まで、関連プロジェクトや川上、川中などの取り組みの報告があり、第4部でパネルディスカッションが行われた。
 パネルディスカッションは「里山広葉樹のバリューチェーンを構築するために」をテーマに、森林総合研究所の青井秀樹氏がモデレータとなり、3部までに報告を行った木村実次氏、岡村勝弘氏、松本義勝氏、垂水亜紀氏に、近畿中国森林管理局・森林整備部長の高井秀章氏が加わった5氏がパネラーとなって進められた。
 国有林が里山広葉樹の活用をテーマにパネルディスカッションを行うのは初の試みで、画期的な取り組みとして開催を評価する声が多かった。

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◆  3月29日付 

   鞄新の三重工場が稼働〜地域材で構造用合板など生産、4月本格稼働

0329  鞄新(本社鳥取県境港市西工業団地、又賀航一社長)の三重工場(三重県多気町河田、写真)がこのほど完工し、26日に竣工式が開かれた。工事関係者や木工機械メーカー、従業員らが参列し、午前10時から神事を執り行い、工場の安全を祈願した。
 神事終了後にはロータリーレースを起動させるセレモニーを行い、これをもって稼働開始とした。4月に本格稼働へ移行する。
 同工場の責任者として下邊繁常務取締役があいさつに立ち、建設会社、機械メーカー、地元多気町の住民らに対する感謝の言葉を述べ、「新設住宅着工戸数が前年割れする厳しい環境だが、日本一の合板工場をめざしていく」と意気込みを語った。

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◆  3月26日付 

   大阪で10年ぶりの全ツキ展〜全天連主催、優良ツキ板516点出品、売上げ7800万円

0326  全国天然木化粧合単板工業協同組合連合会(全天連、松尾和俊会長)主催の「第35回全国優良ツキ板展示大会」が19〜20日、大阪市住之江区南港北の「インテックス大阪」3号館で開催された。大阪で同展が開催されるのは10年ぶり。今回は全天連傘下の組合員24社から、内外の優良ツキ板516点が出品された。
 同展示会は優良な天然木を原料につくられるツキ板加工製品の技術を競うものだけに、出品各社が研さんを積み重ねてきた製品がそろった。出品樹種は、最も多かったのがホワイトオーク(114点)で、全体の30%近くを占めた。次いでウォールナット(68点)、タモ(53点)、カバ(27点)、アッシュ(25点)、ナラ(20点)など。
 19日午後、審査委員長の藤井義久京都大学名誉教授と関連業界団体の代表6人により、主に「柾目」、「板目」に加工された各種ツキ板製品の厳選な審査が行われた。  20日午後1時からは式典が開かれた。
 冒頭、松尾会長は「今回の展示会に出品された企業の加工技術の優秀さと進歩に敬意を表したい。国が非住宅の木造化政策を推進する中、内装の木質化で健康に配慮した本物の木材を求める動きが広がっている。これを追い風に、ツキ板加工技術の一層の進歩と品質の向上を図り、業界が飛躍するよう期待したい」とあいさつした。

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◆  3月22日付 

   豊田材で「市営樹木住宅」〜ナイスが完成見学会、11棟48戸で136立方メートル活用

0322  ナイス梶i本社横浜市鶴見区、平田恒一郎社長)は19日、愛知県豊田市樹木町に同社が建設した「市営樹木住宅」=写真=の完成見学会を行った。同住宅は豊田市による市営住宅整備事業の公募型プロポーザルに採択された同社の企画・提案に沿って建設され、このほど8カ月の総工期を経て完成した。
 同市営住宅のコンセプトは「森でつながる街〜豊田市産材+スマートウェルネス住宅」。構造は同社のパワービルド工法(木造軸組み)。全11棟48戸、建築面積1940平方メートル、木材使用量は504立方メートルで、うち約3割に相当する136立方メートルに地元豊田市産の矢作川流域材を使用した。
 11棟のうち、平屋建てが3棟14戸、2階建てメゾネットタイプが8棟34戸。豊田市の定住促進施策という面があるため、家賃は年収に応じて1万5000円から4万5000円と、リーズナブルに設定されている。

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◆  3月19日付 

   前年下回る売上げ1.1億円〜東海相互・西部市場「期末謝恩市」、模様眺め

0319  東海木材相互・西部市場(愛知県飛島村木場、鈴木善一朗市場長)は13日、「期末謝恩市」を製品7330立方メートル(外材除く)の出品量で開いた。213社の実買い上げにより国産材が1160立方メートル、外材が450立方メートル買われ、売り上げは1億1000万円と前年を35%下回った。平均単価は国産材が立方メートル当たり6万6000円、外材は6万1000円、来場者は79社だった。
 注文住宅の需要が低迷し、構造材の荷動きが鈍い中、各問屋は造作材や板類中心の品ぞろえでセリに臨んだ。来場者は昨年より若干多かったが、手当て姿勢は模様眺め。期末ということもあり、各問屋は粘り強く商談を行ったが、買方の姿勢が上向くことなく、終始苦戦模様だった。

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◆  3月15日付 

   【企業探訪】中部日本プレカット、国産材比率7割超へ〜秀光ビルド、シモアラが設立

0315  昨夏に稼働を開始した樺部日本プレカット(岐阜県揖斐郡大野町、下荒隆晴社長)は、パワービルダーの鰹G光ビルド(石川県加賀市、本間航也社長)の東海地区6営業所(名古屋、岐阜、一宮、春日井など)が販売する物件のプレカット加工を担っている。
 秀光ビルドの内製化推進の方針により、秀光ビルドと潟Vモアラ(加賀市、下荒隆晴社長)とが50%ずつ出資して設立された。
 2015年に倒産した丸平建設鰍フ跡地に入っており、工場や倉庫の建物は以前のものを使用している。これにより土地・建物などの初期投資を低く抑えることができた。現在の従業員数は14人で、これから増員する予定だ。

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◆  3月12日付 

   愛西市に新物流センター〜メイゴー、倉庫機能を大幅強化

0312  潟<Cゴー(名古屋市中川区、小田敏光社長)はこのほど、愛知県愛西市の事務所と倉庫を同市内西篠町に移転して「愛西新物流センター」を設置。7日午前10時から内覧会を、取引先関係者らを対象に行った。
 同センターは東名阪高速道路の弥富インターに隣接する、物流拠点として便利な場所に位置する。7389平方メートルの敷地に、鉄骨造の平屋建て倉庫(延べ床面積3435平方メートル)と鉄骨造2階建ての事務所および休憩所(434平方メートル)が建てられた。
 倉庫は数カ所あったものを一カ所に集結し従来の倍以上の面積を確保。システム建築工法による大スパンで天井軒高も高く、運搬作業がしやすくなっている=写真。

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◆  3月8日付 

   県境越えて人材育成協定〜豊田市、豊田森組と岐阜森林アカデミー

0308  愛知県豊田市(太田稔彦市長)、豊田森林組合(清水元久代表理事組合長)、岐阜県立森林文化アカデミー(涌井史郎学長)は5日、人材育成に関する連携協定を締結した。 同協定は、豊田森林組合の現場職員(森林施業プランナー)を対象に、同アカデミーが2年の独自研修を実施するなど、豊田市が掲げる「新・豊田市100年の森づくり構想」を実現できる人材の育成を目的としている。
 同協定による1回目の研修は2018〜19年に実施予定。働きながら定期的に学ぶ欧州スタイルで、対象者は年8〜10日程度の研修メニューを受講する。メニューは豊田市の森林状況および「新・豊田市100年の森づくり構想」に即した、豊田市オーダーメードのプログラム。主な内容は森林の基礎、ゾーニング、将来木施業、壊れない道づくり、効率的な作業システム、木材販売戦略で、協定締結者3者で協議を重ねて開発した=写真向かって右から涌井学長、太田市長、清水組合長。

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◆  3月5日付 

   大量出品、売行きも好調〜鈴鹿木材「新春特別市」、集材順調もスギは不足気味

0305  鈴鹿木材梶i三重県鈴鹿市、森啓介社長)は2月26日、「新春特別市」を、ヒノキ・スギを主体とする素材と製品約3000立方メートルの出品量で開いた。
 昨年を大幅に上回る出品量で、土場にはすき間なく材が並べられた。出品増の理由について同社は「タイミング的なもので、特に理由はない」としているが、今年に入り集材は順調に推移している。ただ、スギは品薄気味で、今回も出品材の7割をヒノキが占めた。
 また現在、土場に並んでいる材のほとんどが4メートル材で、6メートル材が少々という構成。3メートル材はシステム販売に回っている。
 買方の姿勢は積極的で、好手当てとなった要因は、良質の出品材がそろったこともあるが、今年から三重県多気町で日新グループの合板工場が稼働を開始するため、原木が同工場に集中する可能性を考え、少しでも買っておこうとする買方が増えているとみられる。

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◆  3月1日付 

   もくアド講習、東京と大阪で〜全市連主催、大阪では28人が受講

0301  一般社団法人全日本木材市場連盟(全市連、市川英治会長)の2017年度木材アドバイザー(もくアド)養成講習会が今年度も東京と大阪の2会場で開催された。うち東京会場は2月16〜17日、東京・新木場の木材・合板博物館で、大阪会場は23〜24日、大阪西区の大阪木材仲買会館で、それぞれ開催された。
 大阪会場では28人が受講。初日には全市連近畿支部長の花尻忠夫氏(椛蜊纐リ材相互市場社長、写真)が「木材の良さを一般の人にきちんと伝えるために木材アドバイザーの養成を行ってきた。樹種が多い上に性質の異なる木材を適材適所で使ってもらうことが大切。今、世界の森林資源は激減しているが、わが国の森林資源は世界第2位の蓄積量を誇る半面、有効活用が遅れている。木造住宅を建てる場合も木材は高いという先入観が残っており、利用が進んでいない。今日の講習会により皆さんが品質の安定した木質資材のことを工務店や使用者にきちんと伝えられるようになることを願っている」と受講者にげきを飛ばした。
 次いで会場を提供した大阪木材仲買協同組合の杢保副理事長は「木材仲買会館が新設されて5年が経過した。各方面から多くの感謝状をいただき、木材利用のランドマークにもなっている。今年も講師は木材分野研究の第一人者ばかり。木材への理解を一層深めていただきたい」と祝辞を寄せた。
 受講生は2日で全行程約620分に及ぶ講義を受けた。

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◆  2月26日付 

   東京五輪施設へ岐阜県産材〜提供自治体が木材伐採式、世界にPRへ

0226  2020年東京オリンピック・パラリンピック関連施設の「選手村ビレッジプラザ」の建設に用いる木材を提供する事業協力者に選定されている岐阜県と県内6市町村(関市、中津川市、郡上市、下呂市、白川町、東白川村)、および東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は20日、木材伐採式と木材エンブレム記念盾の贈呈式を白川町内で開いた。
 伐採式はFSC認証を取得している白川町赤河地内大梛町有林で執り行われ、河合孝憲岐阜県副知事はじめ、横家敏昭白川町長ら6市町村の関係者、地元小学校の児童ら92人が出席した。
 神事と木製斧による斧入れ式=写真=の後、白川町森林組合により70年生東濃ヒノキを伐倒。最後に地元蘇原小学校の児童代表が切り株に梢を立てる鳥総立(とぶさだて)をして終了した。

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◆  2月22日付 

   グループ売上高500億円目標〜材惣DMBホールディングスが設立報告会

 材惣DMBホールディングス梶i名古屋市中区、鈴木龍一郎社長)は15日午後2時30分から、昨年10月の会社発足と材惣グループ設立の報告会、記念講演会および披露パーティーを名古屋市西区のウエスティンナゴヤキャッスル「天守の間」で開いた。当日は全国から招かれた取引先、社員ら約500人が出席した。
 冒頭、鈴木社長は、自己紹介の中で創業328年を迎える材惣木材の歴史や、自身が創業者の初代材木屋惣兵衛から12代目に当たること、200年以上の歴史をもつ企業のみが参加できる世界的企業グループ「エノキアン協会」に昨年入会したことなどを報告。
 また「材惣グループは、今年4月にグループ内の建材事業を結集して設立予定のDMB東海建材を含め、材惣木材、大日本木材防腐、東洋陸運、ザイソウハウス、システム泰斗、濱木屋、伊藤建材工業、ホールディングスの9社で従業員703人、売上高約390億円の規模となる」として、各社の業務内容などを紹介した。

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◆  2月19日付 

 銘木市、良材選別買い〜東海相互・大口市場、太物増え単価上昇、2.9億円売る

0219  東海木材相互・大口市場(愛知県大口町河北、小森淳史市場長)は9日、「東海・銘木市」を開いた。出品量は素材3400立方メートル、製品6500立方メートル、売り上げは素材1億9100万円、製品1億円、総額2億9100万円と前年同市を8%上回った。平均単価は素材が立方メートル当たり6万5300円、製品が9万1400円、買い上げ者は296社だった。
 素材は昨秋から神社仏閣向け太物良材の人気が続いていることから、問屋が重点的に太物を集材。このため太物の出品が増え、買方の選別基準が厳しくなった。欠点のない良材は高値を付けたが、少しでも欠点があると元落ちとなる展開。売りづらさもあったが、高額材が平均単価を押し上げ、売り上げは前年を上回った。

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◆  2月15日付 

 ヤマガタヤ、100年の歴史刻む〜500人迎え盛大に記念式典

0215  潟с}ガタヤ(名古屋市中区、吉田達弘社長)は今月、創業100周年を迎え、9日午前11時から、記念式典を名古屋市西区のホテルナゴヤキャッスル「天守の間」で取引先関係者など約500人を招いて行った。
 狂言祝舞「三番叟」が披露された後、同社100年の歴史が映像で紹介された。
 続いて吉田社長=写真=があいさつに立ち「創業者である曾祖父吉田重兵衛、2代目の祖父順市、3代目の父隆彦現会長に続いて、私で4代目となり100周年を迎えることができた。山林業から始まり、木材、建材業と変わり、先代は建材販売に工事業を導入。私の代には太陽光発電、全館空調事業を取り入れ、また職人内制化などを進めて事業を拡大してきた。今後も社是である『誠実、和親、努力』を忘れず、社会に貢献できる企業をめざしたい」と述べ、壇上に並んだ会社幹部をひとりずつ紹介した。

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◆  2月12日付 

 大消費地で地域産材PR〜東京・モクコレに33都道府県が出展

0212  東京都と日本各地が連携した木材製品展示会「モクコレ2018〜WOODコレクション」が1月30〜31日、東京ビッグサイトで開催された。同展には主催者である東京都と32の連携道府県が出展。来場者は2日で4000人を記録した。「モクコレ」は当初、東京都で生産される木材製品を広く一般に知ってもらうことを目的に開かれていたが、後に「東京都は日本最大の木材消費地。全国各地の木材、木製品を紹介する場にしよう」と目的を変更し、全国各地に出展を呼び掛ける形に変わっている。
 初日のオープニングセレモニーでは小池百合子東京都知事がテープカットに替わる「ウッドカット(丸太伐り)」を行った。

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◆  2月8日付 

 太陽光発電リース事業に注目〜サンコーの新春講演会、重点取組みなど発表

0208  潟Tンコー(名古屋市中川区、加藤秀司社長)は1日、「第55回新春講演会」を名古屋市内の名古屋東急ホテルで開催。取引先など約500人が参加した。 冒頭、加藤社長が同社の今年の取り組みについて説明=写真。この中で「昨年の新設住宅着工戸数は96万5000戸と前年比で微減。消費税増税は延期されているが、来年10月には実施されるだろう」と述べた。
 また「駆け込み需要はあっても、その反動減によって増税後のダメージは大きい。少子高齢化や世帯数の減少などにより、7年後には新設住宅着工戸数が70万戸以下に減る予測だ。特に20年は大きな変節点であり、覚悟が必要」とした。
 その上で「このピンチをチャンスにするため、当社の重点取り組みとして、@4月以降の中古流通検査の事実上義務化への対応A耐震等級3住宅への対応B太陽光発電のリース販売C省エネ、ZEHへの対応D社内大工の育成による人手不足対策E新築瑕疵保険の10年延長への対応FOB施主の需要獲得―」などを挙げた。

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◆  2月5日付 

 会員「資材確保に困窮」〜東海2×4協議会が新年会開く

0205  東海2×4協議会(西長四郎会長)の新年会が1月24日午後3時から、名古屋市中区大須のローズコートホテルで開かれ、会員、賛助会員ら35人が出席した。
 続いて米国・カナダの現地シッパー日本代理店・ウエアハウザー・ジャパンの米材製品部部長の関一治氏、インターレックス・フォレスト・プロダクツ・ジャパン・リミテッドのランバープロダクツセールスの久保田淳氏、ウエストフレーザー日本代表の増田武士氏、タイガーインターナショナル会長の鎌田統氏の4人をゲストに迎え、厳しさを増す2×4部材の供給に絡む最近の産地情勢などについて意見交換を行った。
 テーマは「カナダの山火事の復旧状況、現地製材工場の操業、原木の出材状況」、「今年の見通し(カナダ、米国、日本国内)」など。司会進行は同協会副会長の澤野正道氏が担当した。

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◆  2月1日付 

 「木造ゼネコン」の総合力発揮〜ナイスGの福岡新年会、価値向上商品の開発が鍵

0201  ナイス梶i横浜市鶴見区、平田恒一郎社長)、ナイスパートナー会連合会、福岡ナイスパートナー会は1月23日、「2018年新春賀詞交歓会・福岡」を福岡市中央区のヒルトン福岡シーホークで開催。会員ら515人が参加した。福岡ナイスパートナー会の福井浩二郎会長(福井木材且ミ長)の開会あいさつの後、JR九州の唐池恒二会長が「夢みる力が『気』をつくる」と題して講演した=写真。
 唐池氏は強い財政基盤を持たなかったJR九州が観光列車、海外クルージング、外食産業などの事業を次々とヒットさせ、株式上場を果たしたことについて「夢をみる力が気を満ちあふれさせ、感動する商品や仕事につながる」など自らの体験を熱く語った。

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◆  1月29日付 

 大量出品で活発な応札〜東濃ヒノキ白川の「初市」、8メートルヒノキに58万円

0129  東濃ヒノキ白川市場協同組合(岐阜県白川町、加藤一昭理事長)は17日、「初市」をぎふ証明材約2000立方メートルの出品量で開いた。 開市前に式典が行われ、加藤理事長があいさつに立った。林野庁が現在、導入の準備を行っている、放置林を公的に管理する「森林バンク」制度に対する支持を表明したほか「産地市場として地域貢献を果たしていく」と述べた=写真。
 今回市では同市場開設以来、最多の出品量があった。高性能林業機械を2機導入して作業効率が大幅に向上したこと、山主との結びつきが強く出荷にも協力的なことなどが要因。良材が多く、買方の手当て意欲はおう盛で、活発な応札が展開された。
 主な出来値はヒノキが8メートル×48センチの立方メートル当たり58万円を筆頭に、元玉の尺上良材が30〜50万円、4メートル×中目が10〜13万円、中玉が1万7000円前後だった。白川町産のFSC認定材は4メートル中目で1万6000円。
 スギは元玉の4メートル×26〜28センチが1万7000〜2万3000円、中玉が1万2000円前後だった。
 優良出品、高額買い上げの受賞者は次のとおり。
【出品者】八百津町森林組合▽白川町森林組合▽館林林業
【買上者】拒q地製材所▽東白川製材協同組合▽桑原木材
【永年優良材出品表彰】丸イ木材▽カネ八木木材

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◆  1月25日付 

 良材出品減で弱含み推移〜関木市の「初市」、輸入丸太厳しい環境続く

0125  滑ヨ西木材市場(大阪市住之江区南港東、久我四郎社長)の初市が12日午前10時から、スプルースの新材を中心に、米ヒバ、バルサムなど約360立方メートルの出品量で開かれた。
 良材丸太の出品減から立ち会いの買方は少なく、商況は全般に弱含みで終始した。
 市売結果は材積、金額とも前年実績を割り込んだ。主な樹種の出来値は、スプルース4・4メートル×80センチ12万円、米ヒバ4・2メートル×40センチ4万円、バルサム4・4メートル×79センチ5万円。
 市売を前に久我四郎社長=写真=が新年あいさつに立ち「輸入丸太は為替の変動、産地情勢の変化で厳しい環境が続くが、浜問屋の集荷力でそろえた。精々のお買い上げを願いたい」と多くの手当てを促した。
 そして「65年続いた市売事業を3月で終了する。今後は不動産事業を充実させ、木材業界や地元の発展に貢献していきたい」と報告した。続いて市場役員、問屋、買方代表により恒例の鏡割りが行われた。

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◆  1月22日付 

 尾鷲ヒノキに立方メートル80万円〜鈴鹿木材の周年市、出品減も良材に手当て

0122  鈴鹿木材梶i三重県鈴鹿市、森啓介社長)は13日、ヒノキ・スギを主体とする素材と製品約3000立方メートルの出品で「徳居市場開設13周年記念市」を開いた。昨年末に丸太を売り切り、ストックのない状態からの集材で、例年の同市と比べて出品量は少なめ。それでも良材が入荷し、買方も多数来場して活発なセリを展開した。
 並材はほとんどが特売(システム販売)へ回るため、セリは良材中心。ヒノキの引き合いが強く、好値で足早に売れた。スギは若干勢いに欠けたが、まんべんなく売りやすい状況だった。また今回市の目玉である尾鷲産のヒノキ大径木が高値を唱え、盛り上がった。

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◆  1月18日付 

 CLT活用する「Aパネ工法」で教会建設〜普及協議会が岐阜で見学会

0118  Aパネ工法普及協議会(阿部一雄代表)は昨年12月22日、「Aパネ工法」で建設している在日大韓基督教会(岐阜市長良海用町)の現場見学会を開いた。同工法では木造在来軸組み工法に加え、山佐木材梶i鹿児島県肝付町、佐々木幸久社長)の3プライ厚さ36ミリのCLTを壁、床、天井、屋根に使用する。耐力壁で国土交通大臣認定、性能評価機関構造性能評定で床倍率を取得している。
 建設中の教会は木造2階建て、建築面積163・79平方メートル、延べ床面積230・27平方メートル。

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◆  1月15日付 

 労働力の確保「永遠に悩ましい問題」〜愛知木造住宅PC協の全体会議

0115  愛知木造住宅プレカット協議会(会員15社、真野穣司会長)は昨年末、全体会議を会員12社20人の出席で開催した。会では各社の近況報告および2018年前半の見通しについて意見を交わした。
 最初に真野会長は「17年後半は住宅業界の中心的存在といえる地域ビルダーの元気の良さが強く印象に残った。従来は大手ハウスメーカーを中心に動いてきたが、最近は月100〜500棟くらいの販売実績を持つパワービルダーが元気だ。半面、われわれプレカット業界を振り返ると、収益環境が予想外に悪く、利益の減少に苦しめられた。主な要因は、資材の値上がりに対して販価の上げがまったく認められない状況に直面したことだ」と述べた。
 さらに同会長は「生産関係では働き方改革に伴って残業時間の短縮に取り組んでいるが、企業の心臓部であるCAD室の担当者のオーバーワークが避けられず、改善は難しい」と、社内外両面での労働環境の厳しさをにじませた。その上で「18年は許される範囲で価格アップに取り組まないと、19年には消費税率の引き上げが待ち受けている。20年以降に控える各種制度などへどう対応したらいいか、新しい成長戦略の展望と創造をどのように描いていくかなど、本日は忌憚のない発言を望む」と促した。

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◆  1月11日付  新年特別新聞 ナンバー2

 変化の時、「顧客の創造」を〜名古屋地区関係4団体の名刺交換会に480人

0111  名古屋地区の木材関係4団体(名古屋木材組合、名古屋建材商社会、日本合板商業組合・中部日本支部、中日本合板工業組合)が主催する「新年名刺交換会」が5日午後5時から、名古屋市西区のウェスティンナゴヤキャッスルで開かれ、関連企業や団体、行政などから480人が参加した。
 名古屋木材組合の西垣洋一組合長=写真=は「米国、中国の景気が好調で、日本が材を確保していくことが難しくなっている。資材高騰の流れには、われわれが力を合わせて対処していこう」と業界の団結を呼び掛けた。

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◆  1月1日付  新年特別新聞 ナンバー1

 【新春対談】大阪府木材連合会・中村暢秀会長、林野庁・沖修司長官

0101_1 0101_2  新春企画として林野庁の沖修司長官と一般社団法人大阪府木材連合会(府木連)の中村暢秀会長に対談をお願いした。府木連は間伐材による耐震補強工法「壁柱」の普及、子育て環境の木質化を図るための「一園一室木のぬくもり推進運動」など、積極的な木材利用策を実行している。国産材の供給が今後ますます増えると見込まれる中、林野庁も非住宅建築物の推進、木質バイオマスエネルギーの拡大、木材輸出の推進など各種施策に取り組んでいる。行政と木材業界が取り組むべき課題や方向性などについて意見を聞いた。
(司会は本紙橋爪良和、文責編集部)

 ―木材需要拡大は関連業界にとって最も大きな関心事ですが、今回は特に都市部における木材利用について話を進めていただければと思います。  まずは中村会長から大阪での取り組みについてご紹介ください。

 中村氏 大阪は産地というより消費地ですので、まずは需要をどうやって掘り起こすかです。新規需要の開発というのは難しい問題です。長官もご存じのように、大阪府木連では林野庁からは製品開発時の実験などで補助金をいただき、間伐材を活用した耐震補強工法「壁柱」(B面参照)を京都大学と共同で開発し、10年近くにわたって普及に努めています。阪神・淡路大震災での経験を踏まえた地震に強い街づくりを進めると同時に、間伐材を利用することで森林経営に貢献し、活力ある循環型森林経営を促進するというメリットは大きいと考えています。ただ普及には課題も多く、それは木材業界が持つ課題とも大きく絡み合ってきます。
 「壁柱」は地震に強い優れた商品ですが、重いんですね。壁1枚に9本の柱を27本のボルトでつないでいます。しかも穴を開ける必要がありますから、プレカットをしないと工務店さんは「施工が面倒くさい」と、なかなか使ってくれません。プレカットをするには乾燥など品質管理された木材を使用する必要があり、間伐材利用が基本ですから、やはり現場施工が前提となります。工務店さんが積極的でないなら、木材屋さんにとお願いしても、なかなか進みません。この商品は間伐材利用の資源活用型商品であることを消費者にもっと訴えないといけません。何か強力なインセンティブが必要だと思います。この問題は木材の需要拡大を図る際には、すべて当てはまると思います。「壁柱」を製品化した当初は、テレビをはじめ、マスコミにもたくさん取り上げていただき、ここまできましたが、需要拡大という面で苦労しています。

 ―需要開発の難しさをうかがいましたが、都市部の木材利用について、沖長官はどうお考えでしょうか。

 沖氏 木材が一番使われるのは住宅ですよね。平屋と2階建ての住宅は在来工法や2×4工法など、工法を問わず木造が多いと思います。しかし、3階建て以上になると、RC造や鉄骨造が多くなります。さらに今後、高齢化社会が進んで人口減が進めば、非住宅や中高層建築物の分野でも需要開拓を進めていかなければなりません。この分野は今まで木造がなかなか入り込んでいけなかったところです。  そのような建築物の木造化を進めていくためには厳密な構造計算が必要になるでしょうし、こうなると品質・性能の確かなJAS材が必要になってきます。国内の森林資源が充実しつつある中で、今後は皆伐が増えてくるでしょう。そうなれば、これまで以上にA材が市場に出てきます。このA材を原料とする無垢材をJAS材として非住宅あるいは中高層建築物の資材として利用していくことが大切です。あわせてB材も出てきますから、こちらについては集成材やCLTなどの原料として利用していくべきです。これまでの森林整備は間伐が主体でしたが、多くの森林が主伐期を迎えて、生産される原木の種類が変わってくる中で、A材からC材までうまくすみ分けて供給するとともに、非住宅や中高層建築物の木造化を進めていけば、森林資源の循環利用と都市の木質化の両立が可能になると思っています。

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